与太郎文庫
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2005年07月08日(金)  すれちがった人 〜 串田 孫一 vs 小石 忠男 〜

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20050708
 
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 串田孫一氏(くしだ・まごいち=エッセイスト、詩人)8日午前5時
半、老衰のため東京都小金井市緑町1の4の34の自宅で死去、89歳。
東京都出身。葬儀・告別式は10日午後1時から東京都台東区西浅草1
の7の19、清光寺で。喪主は妻美枝子(みえこ)さん。
 39年、東大哲学科卒。在学中から山岳雑誌に寄稿し、戦後発表した
柔軟な筆致の人生論、幸福論が若者の支持を得た。山の紀行や滋味あふ
れるエッセー、詩、評論、小説、西洋哲学の紹介・翻訳など多彩な文筆
活動を展開した。
 東京外語大教授などを務め、山をめぐる芸術誌「アルプ」の編集でも
活躍。FM番組「音楽の絵本」にも長年出演した。著書は「山のパンセ」
「串田孫一随想集」「博物誌」など多数。80年、紫綬褒章を受章。
長男は演出家の串田和美氏。
http://www.kyodo.co.jp/?PG=STORY&NGID=mour&NWID=LATEST
 
 籍=同/初期の筆名=初見 靖一.東京大学文学部哲学科卒業。上智
大学、国学院大学、東京外語で教職につく。これらの教職は1965年に
全部辞任し、以後は哲学、思想、文学、芸術、自然を中心に広い分野で
執筆活動を続ける。特に自身登山を好み、山の随筆が多い。著書は300
冊に及ぶが1998年に自身の著作の全集、全 8 巻を筑摩書房から発行。
(Pen.297)
 
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 串田 孫一  哲学/詩人  19151112 東京 小金井 20050708 89
 小石 忠男  音楽評論   19291026 兵庫 /
────────────────────────────────
 岩淵 龍太郎 ヴァイオリン 19280121 東京 /岩淵弦楽四重奏団
 串田 和美  俳優/演出  19420806 東京 /孫一の長男

 
── 串田孫一氏の対談《音楽と人生》は、もともと与太郎の公開イン
タビューとして企画されていた。そのことを主催者の田中義雄が小石忠
男氏との会食中に雑談のつもりで切りだしたところ、小石氏はてっきり
自分のための企画と思いこんで、内ポケットから手帳を取出してしまっ
たので、同席者一同、顔を見合わせながら変更することになった。
── 《虚々日々 20001224 阿波文庫》P201
 
 この対談は、1969年ごろに実現したが、そもそもの企画は、串田氏が
京都に来られるので、同じ東大出身のヴァイオリニスト・岩淵氏(当時、
京都芸術大学教授)と対談してもらってはどうか、と与太郎が提案した。
 
 そうすると、岩淵氏のスケジュールも聞かねばならないし、ギャラも
二倍かかる。いっそ与太郎が《月刊・アルペジオ》の取材にするなら、
その場の顔ぶれで決まるのである。
 
 衆議一決「よしそれで行こう」というわけで、タイトルはどうするか
「人生と音楽」でいいじゃないか、いや「音楽と人生」でなければ、と
いうようなやりとりで落着した。
 
 ところが、このように決まった話を、小石氏に雑談のつもりで伝えた
ために、二転三転してしまったのだ。結局、与太郎は串田氏と会わなか
ったものの(書きとめておかねば)忘れてしまったにちがいない。
 
作成日: 2005/07/09


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