与太郎文庫
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2003年07月29日(火)  命日の誕生パーティ

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20030729
 
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 民謡調の五つの曲・作品一〇二 Funf Stucke im Volkston
 作曲年代 この曲は一八四九年に作曲された。ドレスデンにおいてで
ある。そしてその翌年にはチェロ協奏曲イ短調作品一三九を書くことに
なるのである。この曲の初演は一八四九年の七月二十九日に友人の家で
おこなわれたが、これはかれの四十回目の誕生日を祝っての集りであっ
た。演奏時間 約十七分二十五秒。
── 武川 寛海《名曲解説全集11 19620915 音楽之友社》P332
 
 民謡風の五つの小品・作品 102Funf Stucke im Volkston Op.102
 1849年ドレスデンで書かれ、同年 7月29日シューマンの誕生日を祝う
パーティで紹介された。シューマンとしては極めてリラックスした作品
で、ドイツ民謡風、の旋律が豊かに和声づけられている。
── 三浦 淳史・解説《KICC 8224 KING RECORD》CD
 
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 上記の解説は、誕生日0608と命日0729の日付を、誤って取りちがえた
原文(おそらくドイツ語)にもとづいて、転記引用している。日本語に
翻訳されたものを転用した“孫引き”の可能性もある。
 最初に間違ったのが誰か、最初に訳したのが誰か、いまごろ詮索する
のもわずらわしいが、このケースでは印刷物の編集者がチェックすれば
回避できたのである(最終責任は、出版社およびCD発売元にある)。
 初演の日付0729が正しいとすれば、その家の主人である友人(?)の
誕生パーティだったかもしれない。それならシューマンは友人の誕生日
に死んだことになるが、その友人が誰かわからない。
 したがって、シューマン自身の誕生日0608の可能性が高いが、いずれ
が誕生日であっても満三十九才、数えて四十歳となる。
(生れた日を第一回として、第四十回目と数える“流派”もある)
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 タイトルと解説の曲名が不ぞろいなCD《5つの民謡風の小品集 1961
London 録音》の演奏時間18:04分(楽譜計算に対して -39秒 + 0.037%)。
Time ; No.1 3:26, No.2 3:29, No.3 5:35, No.4 2:30, No.5 3:04.
 
 ブリテンについては《一聴一席 》P.Martin の項・参照。
→《Day was Day 20001231 Awa Library》P092
                       (Day'19940805)


 Schumann,Robert     Piano 18100608 Duitch 18560729 46
 Britten,Benjamin    Piano 19131122 England 19761204 63
 Rostropovich,Mstislav L.Cello 19270327 Soviet
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 三浦 淳史 19131101 秋田 横浜 19971013 83 エルガー&ディーリアス紹介
 武川 寛海 19140222 東京 浦和 19920502 78 音楽之友社編集長/TBS音楽部長


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