与太郎文庫
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1985年01月31日(木)  石子 順《映画366日館 19850330 現代教養文庫》あとがき

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19850131
 
 あとがき
 
 この『映画366日館』は、一九八四年一月四日から十二月二十八日ま
で、東京新聞夕刊放送芸能欄に連載したコラムに手を加えて一冊にまと
めたものである。夕刊のない日曜日、祭日には前日に二日分、年始と年
末には、それぞれ四日分を掲載、その日付にその日の映画をとりあげて
三百六十六日間、毎週水曜日に一カ月先の七日分を入稿し続けた。
 もともと東京新聞は、「きょうの言葉」とか、「名作三六五日」とい
った連載の伝統がある。学生時代にそういうコラムの切り抜きをしてき
たものとして、同紙に、自分が登場することは、幸せの極みであった。
しかも、映画の日付という例のない試みに挑むのだから、一回四百字た
らずというまとめ方に苦しみはあっても、楽しい仕事であった。
 一般的には、映画には日付がない。「あすはあなたの誕生日ね」とか、
「きょうはばくらの結婚記念日」といったせりふで、あす、きょうとあ
っても何月何日なのか明らかにされないことが多い。その映画を見てい
るその日が映画のきょうと重ね合わされていくのだ。
 それならば、映画の日付をひろい出してみようと、いささか横道にそ
れるような映画の見方をしていくと、新聞、カレンダー、葉書、証明書
やメモ類などに、日付がちらちらと出ている。もちろん、せりふや字幕
で堂々と出てくるのもあるし、歴史的な事件によって人生を左右きれる
ドラマも多い。人間の一生には、必ずいくつかの記念すべき日付がある。
人間を描く映画も当然、その人物の持つ日付によってドラマが展開して
いく。映画の中の日付は、けっして横道的なものではなく、重要な役割
をしていることに気づく。
 この連載中には、メモをもとにシナリオに当たったり、歴史年表や、
三六五日事典などを調べて正確を期した。原則としては、その日の映画
をその日に、としたが、なかには作者の生死の日付に合わせたこともあ
るし、ぜひこの映画はあっかいたいと思う作品などは、少々無理をした
こともある。参考にした文献はあげればきりがないので、ここでは割愛
させていただく。スチール写真は手持ちのものを活用したほか、川喜多
記念映画文化財団、東京新聞資料室などに肋けていただいた。
 連載のきっかけを作って下さった静岡テレビ常務取締役堀口政次氏
(前東京新聞編集局次長兼文化部長)、東京新聞地方部長加藤延之氏
(前放送芸能部長)にまず感謝を捧げます。また連載中には、東京新聞
放送芸能部長木村憲左、次長吉村俊作、村山祥邦の各氏にはなみなみな
らぬご支援を、とりわけ担当の放送芸能部次長大谷弘路氏には細かい
ところまでご助言いただき、言葉にいいあらわされないほどお世話に
なりました。
 また上梓にあたり、社会思想社の高崎千鶴子さんにはレイアウトから
索引作りにいたるまでのご配慮をいただきましたし、水谷武司氏の装丁
にはアイデアがあふれています。多くの人々に享えられて世に出るこの
本が、広く受け入れられることを念じつつ。
  一九八五年一月三十一日   石子 順(P391)
 
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(カバー見返し)
 映画の日付は、主人公の運命を変えたり、ドラマの展開の重要なキメ手にな
っていたりする。
 「クレイマー、クレイマtL の離婚裁判の日付は?
 クワイ河に 「戦場にかける橋」 が完成したのは何日?−
 これは隠れた映画狂を自負する著者が、日付にこだわって五年間、ついに編
みあげた快挙、名場面でたどる牘撚茲瞭めくりカレンダー瓩任△襦
                   カバーデザイン・水谷武司
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 著書職歴
 
 石子 順(いしこ じゅん)
1935年京都こ生まれる。
1953年まで中国の東北地方に在駐
1961年東洋大学文学部卒業。
現在は日本社会事業大学讃師(子どもの視覚文化
論)のかたわら、マンガ評論、映画批評に活躍。
主な著書「新マンガ学」「日本鴻画史上・下」
「試写会への招待状」「中国映画の散歩」等。

<お麟い>
☆現代教養文帝の定価は、すべてカバーに明記してあります。
☆万一、落丁乱丁の場合は、直接小社にお送りくだされば早速
 お取替致します。
◎Jun lshiko 1985
 Prnted in Japan

現代教養文庫 1133 映画366日館
19850330 初版第1刷発行
著 者 石子 順
発行者 小森田 一記
発行所 株式会社 社会思想社
       東京都文京区本郷1の25の21
       本 社(03)813−8101
       営 業(03)813−8105
      振替東京6−71812 〒113
ISBN4-390-11133-7 五常写植印刷・平河工業社・小林共文堂
 
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 石子 順《映画366日館 19850330 現代教養文庫》目次
 
(20081122)
 


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