与太郎文庫
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1963年01月19日(土)  人間悲喜劇 〜 知られざる天才の条件 〜

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19630119
 
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/list?id=87518&pg=000000
 ↓Edita for text ↑Index 000000=19020102〜99991231
http://www.enpitu.ne.jp/tool/edit.html
 
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 from My Pictures;Nikifor
http://www.walkerplus.com/community/topic/topic.cgi/2824/27098/
 ニキフォル博物館
 
── 役所勤めの傍ら画家としても作品制作に取り組むマリアン・ヴォ
シンスキのアトリエに、小柄な老人が勝手に入り込んで絵を描き始め、
そのまま居座ってしまう。彼の名はニキフォルといい、家も身寄りもな
く、観光客相手に絵を売って細々と暮らしていた。
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD9622/
── 《ニキフォル 〜 知られざる天才画家の肖像 〜 2004-20061103 Poland》
 
── モームは、バルザックを「確実に天才とよぶにふさわしい人物」
と自著『世界の十大小説』のなかで述べている。バルザックは90篇の長
編・短編からなる小説群『人間喜劇』を執筆した。── (Wikipedia)
 


 Maugham, William Somerset 18740125 France England 19651216 81 /
 Balzac, Honore' de    17990520 France     18500818 51 /

 
── 『ガンバラ』(一八三七)には、すばらしい歌劇の腹案を抱きな
がら実際には支離滅裂な作曲しかできない狂人のような音楽家が描かれ
ている。『マッシミルラ・ドーニ』(三九)には、理想美を追うあまり
人間としての生理と活力をうばわれる人々が登場する。
『ルイ・ランベール』(三二)は天才をうたわれた青年哲学者が、はげ
しい思索生活に疲れて、愛人との結婚の直前、今日なら精神分裂症と診
断される症状におちいって、そのまま枯れ木のように死んでいく物語で
ある。かように無限の糞や真にあこがれて逆に破滅の淵におちていく幻
覚の追求者をバルザック Honore de Balzac(1799-1850)は好んでとり
あつかったが、その種の代表作が短篇ではこの『知られざる傑作』(三
一)であり、長篇では『絶対の探求』(三四)である。
「情熱こそ人間性そのものである。これなくしては宗教も歴史も小説も
芸術も無用の具となろう。」といってバルザックは、本篇のフレンホー
フェルのような情熱家の創造に専心したが、考えようによっては『人間
喜劇』百数十篇の完成に身心を消磨しつくした作者自身、これら典型人
物のいずれにもまして絶対の探求者の名に値いするといえよう。なお初
めにあげた音楽小説二篇(最近邦訳が出た)がワグナーの到来を予言し
ているように、本筋に盛られている美学は、のちの印象派と表現主義理
論の先駆をなすものと考えられている。芸術の無限と人力の限界という
問題をあつかったこの作は、その面からも読まれるべきであろう。
 
── バルザック/水野 亮・訳《知られざる傑作 Le Chef-d'oeuvre inconnu》
── 鈴木 信太郎/渡辺 一夫・編:フランス文学19世紀(解説)
《世界短編文学全集06 19630119 集英社》P7
 
── 傑作を制作中だという彫刻家が、誰にも見せまいとするので、怪
しんだ友人がアトリエに忍びこむと、そこには“カラの作品”が存在し
ていた、というストーリーだった。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20070711
 Varchal Library 〜 仮想図書館 〜
 
(20090517)
 


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