与太郎文庫
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1956年08月02日(木)  第四回 同窓会/続“其の頃”/旧六年ろ組の皆様へ


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 第四回 同窓会のおしらせ       佐々木 康夫
 
 この夏は如何お過しですか。
 小学校を卒えて早や五年、いまでは見違えるばかりに成長したかつて
の仲間たちは、職場や学校にあって力強い日々を送っていることでしょ
う。そして、何かの機会にふとひろげてみたアルバムや文集に、自分や
仲間たちの笑顔をみてはそのたびに、なつかし気な微笑をもらしている
ことでせう。
 そうした仲間が、もう一度あの校門をくぐって、あの場所で語ること
は楽しいことにちがいありません。お世話になった芝山先生を囲んで、
あの頃の失敗を笑い合うこともできるのです。
 次のように計画しましたので万障繰合わせてお集り下さい。
 
          と き 八月二十三日(木)午後六時より
          ところ 新洞小学校 作法室
          会 費 百円以内(茶菓代その他)当日受付
                           以 上
                同窓会連絡係代表 佐々木 康夫
 
〔1〕
 
 続“其の頃”発刊のおしらせ
 
 ……あなた方一人一人の、今伸びつつある、その飾り気のない本当の
姿を、其の頃の思い出として、この文集にまとめました……新しい門出
をして、それぞれ別れ別れになろうとも、折々に其の頃を取り出して読
んでいると、きっと、今まだ六年ろ組のお友達と一緒に暮しているよう
な気がするだろうと思います。…… 「其の頃」序文より
 皆で書いて皆で作った「其の頃」は、いまではつきることのない思い
出の泉となっていることでしょう。そして、見違えるばかりに成長した
現在の姿を、未来の思い出として、加えておくことは、さらに意義ある
ことではありませんか。八月二十三日の再会を機会に、皆で書いた「続
・其の頃」を作りたいと思います。詩・文・カットなどお寄せ下さい。
細いことは同窓会の席上で相談したいと思います。(当日欠席の方は、
九月末頃までに、左京区大菊町・佐々木康夫宛にお寄せ下さい)
                    発起人代表・佐々木
                 (Let'496-2 19560802 孔版)
 
〔2〕
 
 旧六年ろ組の皆様へ          芝山 マツ
 
 皆さん 其の後お元気ですか。昨年の夏久しぶりでせいぞろいしてか
ら早くも半年経ちました。
 高校へ進学した人は、いよいよ最高学年ですね、そろそろ大学への準
備かな、それとも就職への……。
 中学卒業後すぐ働いた人はどうです、きばってやってますか。大分仕
事にもなれ惰性に流れ、はじめの意気込みがどこへやら……ではないか
と安じています(とりこし苦労でありますように)
 つい先生臭いことを言いたくなり恐縮ですが、目あてを持って前進を
続けると共に、時々は出発点をふりかえり、自分の歩んだ道はそれでい
ヽか 反省することを忘れないで下さい。大人の世界へと 追々近づき
つつあるわけですが、よく大人の世界をみつめて、おとし穴にはまらな
いよう、まじめに暮して下さい。自分の身体を、自分で守ることも忘れ
ないように。
 さて私は相変らず身体的には、とても元気です。しかし精神的には転
任で大分疲労しています。いよいよ新洞校を去り、四月六日からは開智
校の先生になります。開智校は藤井大丸のすぐ下です。寄って下さい、
そして色々なニュースを聞かせて下さい。
 こうしてペンを取っていると、夫々の皆さんの姿が過ぎし日の情景と
結びつき、手にとるように思い出され、つきるところを知りません。
 まん円い顔、細長い顔、大きい顔、青白い顔、元気そうな顔……と、
四十二人の皆さんのようすが、つぎからつぎへと浮んできます。そして、
今まで担任した教え子たちの中で、一番よくまとまったいい組だったな
あと思い出されます。この目にみえない皆さんと私をつなぐ心のひもが、
いつまでもいつまでも切れることなく、ますます強くなるようにと、念
じています。
 時折道ばたでお目にかかり、日毎に成長していく皆さんのたのもしい
ようすを見るのが、何よりのたのしみです。知らぬ顔してすまして通ら
ないで、声をかけて下さいね、相談事があれば、いつでも来て下さい。
 
 では つまらない事をくどくど書きましたが、きょうはこれにて
さようなら
                 昭和三十二年四月一日
           (Let'549-2 195703‥ 消印無/私信同封)
 
〔3〕
 
 【同封のメモ】   同窓会残金         700
           芝山先生          100
           同窓会連絡費(封筒その他) -100
(住所変更)藤田 道子 奈良県南葛城郡***
 
 続《其の頃》は未刊のため、芝山先生の原稿は初出。同封メモにある
藤田君は大丸百貨店紳士服売場の派遣店員として再会、既製服一着購入。
 金谷先生の手紙は、そのつど創意と工夫がこらされていて、受取人の
心に直接ひびくものがある。対して芝山先生の私信は、ほかの誰に見ら
れてもよい節度と配慮があって、受取人の心をつつみこむ。
 
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