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■ 携帯を置き、祭りへこう 2
「nagiさん」
突然呼ばれ、振り返った。 知っている人だった。 まさか、こんなところで会うとは思わなかったので驚いた。
小さな子供を連れている。
一番下の子で・・・と話していると、 ビールを持った女の人がやってきた。 妻です。と紹介してもらう。美人な人だ。 噂には聞いていたが、実際お会いするのは初めてで 簡単な挨拶を交わした。
買ってきたばかりのビールを私にくれ、 しばらく話をして、別れた。
すごい人ですよね、と感想を言うと、 去年はもっと人が多かった。今年は少ないですとのこと。 そして、この形態でやるのも今年が最後とのこと。 交通を止めてやっているということもあるので、 場所を変えてやるらしい。
この、何とも言えない懐かしくなるような そんな感じがとてもいいと思っていただけに 初めて来たのにも関わらず、少しショックを受けた。
ほんの通りすがりの、一瞬の、そんな出会いがワクワクする。
大勢で何かやるというのも楽しいが
こうして一人で何処かへ出かけ、 そこで会う、そんな一瞬の出会いがたまらなく楽しい感じを受ける。
店が並ぶ方へ歩いていく時、 帰路についているおじいさんに「いってらっしゃい」と言われたこと。
商店街でグリーンティーを飲んでいると 「それ美味しいですか?」と聞いてきた 抹茶ソフトを食べている中年の男性。
学校の授業で作ったのだろうか、 一生懸命売っている中学生や小学生。
どこか親しみの感じる警備員。
パーマをかけたのか、全身(全体?)がきれいに ちりじりになっていた黒い大型犬。
そんなほんの一瞬の出会いが、たまらなくワクワクする。
ちょっとした好奇心で出かけたことが広がっていく時、 旅とは言えない旅ではあるけれど、 出来事時間の中にいるのだと実感する。
買う気はなかったのだが、陶器を1、2点買う。
値段はあってないようなもので、
安くしますよ、と 負けてもくれ、900円のものが300円。
頭の中では、出店をまわってみている間 何回もシャッターを押した。
しかし実際は携帯電話すら持っていなかった状態。
そう、「携帯を置き、祭りへ行こう」と久しぶりに 題をつけたが、ワザと置いてきたわけではなく、 ただ単にもっていくのを忘れただけだったりする。
しかし、携帯はよく見た。 屋台の人たちが手持ち無沙汰でメールをしていたり、 電話しながら作っていたり・・・・・・。
それは懐かしいとは言えないけれど、 その気だるさとゆったりと流れている時間は 妙に合っていた。
<了>
2004年09月13日(月)
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