マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 (日記)前回のワールドカップは病院のベッドで見たなぁ


今、ワールドカップが燃えて居る。
私はバレーボールは大好きなので、何時もワールドカップだけは、見られる限りTVにへばりついて応援している。

そう言えば前回のワールドカップバレーは、丁度大学病院の個室のベッドの中で、応援していたっけなぁ・・・・・・。
7月に9時間に及ぶ大きな手術が終わり、この時期は3度目の抗癌剤を投与していた頃だ。

点滴をぶら下げながら、興奮状態で応援している私に、看護婦が何時も苦笑してたっけ・・・・・・。
「いい加減に大人しくしていなさい!」と、叱られる事もあったくらいだ。(笑)


一日中、(朝から夕方まで)抗癌剤を投与し、翌日からは、吐き気止めやその他諸々の点滴を数日打ち、2週間ほど入院し、様子を見て、経過が良ければ2週間程家に帰れるという行程を4回繰り返すのだ。
知ってる? 抗癌剤の点滴の色って、イカにも毒々しいのよ。
赤や、紫や、blueや・・・・・・。
まるで折り紙で作ったジュースみたい・・・・・・。
それが漏れて皮膚に付くと、皮膚が腐るんですって。(笑)
そんな物が身体の中に入るんですものねぇ・・・。人間の体の中は一体どうなっちゃってるんでしょうねぇ・・・・・・。
私は特に、血管が細いので、看護婦や医者が苦労してたわ・・・・・・。

幸い私はアガリクスが効いていたせいか、何時も、退院検査の判定は難無くクリアし、抗癌剤の後遺症に苦しむ事もなく、クリスマス前の完全退院を目標に、入院生活をエンジョイしていた頃だった。

個室だったせいで、TVの音も然程気を使わなくて済んだし、他の患者さんや友人の医師等と、楽しくおしゃべりしながら観ていた事もある。


今思えば、あの頃はシアワセだった。
唯一私の45年間の人生でお金の苦労が無かった、ほんの束の間の一年半。
店の立退き料と癌保険の保険金と言う、生まれて初めての大金を手にし、今まで出来なかった、あれもしてみたい・・・、コレモしてみたい・・・と、希望に満ち溢れていた頃だった。

思えば、あの頃が懐かしい・・・・・・。
決して嫌ではなかった入院生活。
むしろ、私は癌になれた事を心から喜んでいたくらいなのだから・・・・・・。

『癌になって喜んだのは、後にも先にもマキュキュだけだよ」と、友人医師の(T)が笑っていたっけ・・・・・・。

こんなに元気になって、長生きすると知っていたら、もう少しケチになって貯金を残して置けばよかった・・・・・・。(^▽^;)



もう4年が経過し、後一年無事に過ごせたら、ほぼ再発の心配がなくなるという。
ハテ・・・? 私の場合はどうじゃろか・・・・・・。

今年一年が最も再発しやすい時期だという・・・・・・。
ストレスを溜めない事が一番だと言うけれど、それは所詮無理な話。(笑)
仕事でも私生活でも、余裕がないという事が一番のストレスです物ね・・・。

いくら気をつけて居ても、なる時にはなるんだし、なったらなったでジタバタせずに運命を素直に受け入れよう。
神のみぞ知る運命に逆らって見た所で仕方が無い。
それよりも、何時何が起こっても良いように、一日一日を、有意義に悔いなく過ごせば良い。
何かに一生懸命になれていれば良い。
何かが楽しければ良い。

命の長さよりも、生きた内容が本人にとって見てシアワセならば、それだけで良いじゃないか・・・・・・。


今日のみそひともじ

もう4年 あっという間に 過ぎ去った
今振り返えりゃ 愛しき日々 






2003年11月25日(火)

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