みちる草紙

2005年10月12日(水) こども

薬を飲み、頭が重いので夕方まで爆睡。
「グーッ!」
自分の途方もないイビキで目が覚めた。
何だ!今の怪獣みたいなのは。
起きるとグズグズ、横になれば詰まって息が出来ない鼻のせいだ。

いよいよ市販薬では埒が明かないので、病院に行こうと思ったが
近所のクリニックは殆どが水曜休診だった。
むう、自力で治せということか。

仕方がないので、今まで暖めていた国勢調査用紙を投函しがてら
セブンイレブンに寄り、酒と菓子を大量に仕入れる。

『風邪ですか?』
ゴホゴホ咳き込んでいるのを見て、店員のおばさんが訊ねる。

「ええ、お医者行こうと思ったら今日はどこもお休みで…」
『あら、お隣の××クリニック、今日やってますよ』
「えっ本当ですか?」
『受付は6時までだからまだ間に合いますよ。
 これ預かっておきますから、行ってこられてはどうですか?』
「ああ、そうですね。そうします」

親切な店員さんの勧めに従い、すぐ隣のビルのクリニックへ。
ここは休診日が木曜日らしく、受付終了前とあって待合室は混んでいた。

テレビのニュースを見ながら、ぼんやりと人間観察。
そこは、小児科かと思うほど小さな子供が多かった。

ロングヘア、紫色のベロアのパンツスーツに
ショッキングピンクのピンヒールといういでたちの
多分若い母親が、くるくるパーマの子供を連れてきていた。
“人間の証明”のジョニーみたいだった。
お母さんのファッションも、やや日本人離れしている。

別の母親は、走り回る幼いお兄ちゃんを連れ、乳飲み子を抱いていた。
その小さな方の男の子が
アタシの顔をじっと見つめているのと目があった。
どこかガッツ石松に似た、新生児のような顔立ち。

母親が会計に立っている間、下におろされたガッツは
小さな手でママのスカートをぎゅっとつかみ
脚の陰からこちらを見ては顔を隠し
またチラッと見て、を繰り返している。
しまいには顔をくしゃくしゃにして、ウァ〜と泣き出した。
ああ、スカートにヨダレが…。

泣くこたないだろうが、泣くこたぁ(-_-;)

ここはニッコリと、聖母の笑みを浮かべてあげるべきなのだろうが
こちとらなにぶん子供慣れしていないので、それが出来ない。
逆に、ヨシヨシとあやすより、泣き顔をムギュとつまんで
あっちょんぶりけしてやりたい衝動に駆られる。
(自分が保母さんに向いていないことは知っている)

薬局で薬をもらい、コンビニに品物を取りに行った時には
1時間以上が経過し、日はとっぷり暮れていた。

ところで、やっぱり医者の薬は効きが違うな。


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