部屋でボーっとテレビを見てたら、家のチャイムが鳴った。 オヤジが出たら親戚のおじさんだった。 仕事で近くに来たから、突然ちょっと寄ってみたんだと。 俺が少し苦手な人・・・
「なんだ?みんないないのか?」 そう聞かれたオヤジは少し大きな声でこう答えた。
「今、俺一人だよ。みんな出かけちゃってるよ」
部屋から出なくていいぞ、という合図か。 オヤジの優しさか。 俺への気遣いか。 さんきゅー。
俺はそっと電気を消し、ふとんに入り、親戚のおじさんが帰るのを待った。
・・・ ・・・ ・・・
や、やべぇ・・・ おしっこしたいかも・・・ うちはそっと 気付かれずにトイレ行けるほど広くねーんだよ・・・
待った。 ただひたすら待った。 親戚のおっさんが帰るのを待った。 早く帰ってくれって願った。
このおじさんがまた一つ嫌いになった。 ←これぞ逆恨み
なんとかおじさんが帰るまで耐えた。 もらしちゃっていい年齢はとうに過ぎたから。 ←当たり前
おじさんが帰ったとたん、部屋を飛び出しトイレに駆け込んだ。 ふぅ・・・ あぶなかった・・・
爽やかな顔でトイレを出てきた俺にオヤジが言った。
「なんだ、おまえ居たのか」
「・・・」
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