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『クリスマスローズの殺人』 柴田よしき 原書房 - 2004年02月28日(土)

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原書房が力を入れている“ミステリー・リーグ”の作品である。
なるほど、帯には「軽ハードボイルド+コージー+本格推理」と書いてある。
決して過大広告ではない。
でも私の率直な感想としては“軽妙すぎる”のである。

吸血鬼物ですが、全然怖くありません。

主人公は人間世界で住むようになったメグ彼女は生活難の為に探偵役を引き受ける。
浮気調査の役を回して貰うのであるが・・・

前作となる『Vヴィレッジの殺人』から読むべきだったのかもしれない。
そうしたらメグの出身地である「Vヴィレッジ」に関しての知識やメグや周りの人が人間社会に住むこととなったいきさつ等を理解した方ががもっとついて読みやすかったであろう。

人間社会に混じって生きている事に違和感を感じたのは残念だ。

トリック的にはなかなか面白く読めるのだが、無理があるといえばそうとも取れるところが微妙な評価となりそうです。

本作は読者が“変幻自在”な柴田さんに読者が何を求めてるかによって感じ方が違ってくる顕著な作品であると思う。

きっと私が柴田さんの作品に求めてるものとは微妙にずれていたのであろう。
もっと“女性たちの愛憎というか嫉妬振り”を前面に出してもらえたら楽しめたのですが、それを期待するのは作品のコンセプトからして酷なのでしょうか(笑)

楽しく読めるミステリーなのかもしれないが、柴田さんの力量からしたら物足りないような気もした。
私は贅沢な読者なのであろうか?

メグ太郎のキャラに惚れこんでる方は次作(続編)も待ち望まれてるでしょうが・・・

評価7点。    
2004年23冊目 (新作17冊目)


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