産経新聞が2月から中国経済の専門コラムを始める。 今勉強しているのが「中国経済」なので、 中国の株式市場を例に挙げて現状を紹介したい。
今ゼミで使っている本; 「中国経済〜超えられない8つの難題〜」
この第一章で仲大軍と言う学者が、 中国の株式市場の危うさを警告しているのだ。
1.何故中国株式市場は危ういか?
中国の経済成長率、沿岸部の発展状況、 これを見ている限りでは中国は不景気の 世界において一人勝ちのように思えてくる。 しかし内面を見た場合、共産党が隠そうとする 危うい現状が流出してくる状況なのだ…。
中国の勢いに目を奪われ、 中国が発展途上国だと忘れる人が多い。 だが中国は未だ工業化を果たしていない、 確かな発展途上国である。これは間違いない。 ↑国民一人当たりのGDPが1,000$を下回る事を見て明らか。
何故このような錯覚が起こっているのか? その答えが中国の株式市場に隠されているのだ。 先程も述べたとおり、中国は未だ発展途上国である。 第一次産業就業者が国民の7割、 工業化を果たすために必要な第二次産業が いかに少数の割合で動かされているかが分かるだろう。 しかし現在の中国はこの第二次産業に資金投入せず、 ある所へすべての資産を投入し続けている…。 株式市場である。
国際社会において、先進国は株式市場を主に動いている。 中国の台頭が錯覚的に起こるのは、この株式市場の勢いだ。 中国は工業化を果たしていないのに、株式市場は西欧に匹敵する程盛ん。 この現状を読んでいて、ある事に気づいた人がいるだろう…。
「適正価値を上回る期待価値の継続的高騰」=バブルである。
本来工業化を果たし、製品の質の向上を果たし、 ある一定限度の数値をクリアした会社が登録されるのが株式市場である。 しかし中国は工業化を果たしていない。製品の質も微妙である。 にも関らず、市場の賑わいは西欧・日本と同等と言っても良い。
こうなる理由に、中国政府が国有銀行を 介して株式市場を推奨すると言う点が挙げられる。 ※先に述べておくが、中国に商業銀行は存在しない。
国有銀行が株式市場へ積極的に投機する中国。 だからこそ株式市場に大量の資金が流入し、一見盛んに見えるのだ。 これに乗せられて世界の投資家が寄って来ているのである。 短期的に見ればこれは中国にとって素晴らしい利点だ。 しかし長期的に見ればどうだろう?
一度金融危機が起これば、この利益は散会する、しかも世界に。 国内に残るのは発展していない第一次・第二次産業。 再び利益を作り出すことは困難だろう。基礎が出来ていないのだ。 国有銀行の不良債権が増大し、中国経済は大ダメージを受ける。 これを知って未だ中国株を神の様に崇めるか?私の答えはNoである。
2.投機と投資の違い
投機と投資の違いを正確に説明できる人は少ない。
簡単に言うと、 投機はハイリスク・ハイリターン、 投資はローリスク・ローリターンの事だ。 日本人の傾向としては投資、 中国人の傾向としては投機と言える。 問題は、中国政府が積極的に投機している事にある。 国家の政府が、自国の財政を使って投機しているのだ。
しかもそのリターンを受け取るのは多くの人民ではない。 沿岸部の金持ち、特権階級のみがリターンを受け取るのだ。 国家全体として多くのリスクを犯しているのに、 人民がそのリターンを受け取る事ができない…。 これは人民のあからさまな不満となり、近いうちに表れるはずである。
3.オリンピックと万博
更に大陸全土から吸い取った金が、オリンピックと万博に使われる。 オリンピックは北京、万博は上海で行われるのである。 万博の際にかかる総額2,000億元(3兆円)は未だ調達できていない。 簡単な予想として、「教育費」などの他の予算を削るしかない。 ただでさえリターンを貰ってない人民から、教育まで奪う事になったら…。
危うい株式市場、国家財政の投機投入、 この二つが中国に激しい二極化を生んでいる。 北京と上海は益々発展する、辺境の地域は益々疲弊する。 国家全体の底上げを考える上で、中国は危なすぎる爆弾を抱えている。
|