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幸せそうに腕を組み歩く彼らに嫉妬する己は醜い。 でもそれが当然。知らないわけではないから。頭では理解しているのに感情がそれらを否定する。 己は神の存在を、まったく信じていない。それは妄想に過ぎないと思っている。宗教とはその大部分が妄想と大義名分に彩られた権力に他ならない。信仰は習慣であり、拠所である。宗教以外のものだってその役割を果たすことは可能だ。 神が与える試練というもの。それが戦争であり、飢餓や貧困であるというのならば、神は単なる残酷なゲーマーだ。 思考が纏まらないのは荒んでいるから。この浮かれ騒ぐ世界に心が冷え切っていくのを感じるから。
求める人間は求められない。知らないわけではなかったけれど、突きつけられるとその真実が痛い。
女の子達と話した。彼氏持ちも好きな人がいる子も別れた彼と微妙な子も好きになるのが怖い子も皆それぞれに一所懸命で本当に可愛い。どうして男どもは彼女らのこの気持ちを、この姿を見ようとしないのだろう。どうしてこんなにも懸命に生きるいとおしくすらある少女たちを傷つけるのだろう。 でも己も彼らと変わらないのだと思う。結局即物的にしか考えられず、繊細で美しい彼女たちの心を土足で踏みにじる。彼らと同じでは在りたくないと思うその一方で彼らの複製、しかも劣化したそれになろうとしていることに気が付いて愕然とする。
酒は魔物のように己を支配していて、それは逆らえないほど日に日に強くなる。穏やかな闇のようなそれが己を抱きとめてくれるように思って、この寒さから拾い上げてくれるように思って、口づけずにいられない。
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