ジンジャーエール湖畔・於
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2006年04月01日(土) 質問はといかけられつづける



あたしの名はファ美。
今日はユーラクチョウをPM7:00に出た。
ヤマノテ線、チュウオウ線、マルノウチ線の3つのラインを駆使して移動し、PM8:00には恋人のシーユー王とギョエンシンジュクで手を取り合ってた。
そして桜の木の下でシーユー王のインクのつまった深爪に嘆息しながら実のない話をしていた。




―― テレビ番組の「ウチくる!?」に自分が出演するとしたら中山ヒデと飯島愛にどこの町のどの店を紹介するか


ビデオコメントを寄せてくれる友人、突然登場するサプライズゲスト(中学校の恩師とかがベター)の人選など、これまでの自分の来し方や通り過ぎていった人々などに思いをめぐらせて2人して自分がゲストの場合に提案する番組構成を考えた。
「わたしだったら、町は早稲田・高田馬場になるわね。」というファ美に、”大学時代を過ごしたという理由はちょっとつまらない。”とシーユー王は企画を厳しくチェックした。
また感涙(予定)のサプライズゲストの人選もまた大いにファ美の頭を悩ませた。
超仲いい恩師なんていない。めちゃくちゃ会いたいいにしえの人がまるでいないあたしの人生って…とファ美はちょっとだけ落ち込んだ。
しかし、シーユー王が自分がゲストだった時に提案したい町「品川・高輪」のプレゼンテーションをきくとそんなことはもうどうでもよくなった。
彼の話すサプライズゲスト(9歳のシーユー王に自転車で突進し彼のヒザに消えない傷跡をのこした女子高生)の話に自分のしる由もない彼の記憶の片鱗に触れられたこと、
また出雲にいるシーユー王のお母さんのことが会話に少しでてきてファ美は感激していた。
「シーユー王のお母さん、最高。左目からこんな素敵な男の人を産んでくれてありがとう。」
それぞれが歩んできた歴史からこれまでに出会った人々や物事を一緒に思い返してゆく作業は、なんだか結婚式に呼ぶ人を決めてるみたい!と思うとかあっと頭が燃え上がった。




ファ美がよく話す芸能ゴシップやカーチューンの話題は、一見低俗だけど、
そうした世間の現象をとおして、どう感じているかで、その人のものの考え方やどういう風に育ったのかなど細かく知ることができるので、相手を知ろうとするときには「話題は選ばない」というのがファ美は自然とそうなってしまうのであった。
いま雑誌とかで有名人が自分のipodの中身をみせるという企画をよくやっており、
友達同士レベルでもipodの中身をみせあう行為がかなり行われており、どんな音楽を聴いているかで気軽に相手の属性をうかがい知ることが出来る新世代コミュニケーションのひとつになってきているのだという。
しかしファ美が思うのは、それはあくまでお互いの音楽から派生する趣味志向の類をかいまみることができるだけであり、
もっと深い中身の部分をのぞくにはいま一歩だと思う。音楽は知っていることが前提となるので知らなければそれ以上の展開はほとんどできない。知識レベルが対等じゃないと成り立たない気がする。
対等に会話するには「話題は選ばない」ことだ。 なんでもよく話すこと。
それに最近は相手と趣味が合う/合わないで一喜一憂することはほとんどない。
ファ美がシーユー王との選ばない話題の中でする会話はすべてファ美の魂が語りかける言葉だった。
問いかけに対してどんな答えがかえってこようともまったくかまわない。
どんな突飛なことをゆってもシーユー王は不思議な顔をしないの。
ただ、永遠にも思えるような問いかけと対応、そこからはじまる反応などが繰り返され世にも退屈な時間が流れるのを歓迎したいのであった。








「ささくれできたら、剥く?放っておく?」



「映画館では前・後どの席にすわるのが好きか」



「宇宙人の友人ができたら是非教えてあげたい地球のもの・できごと」



「この世の中でいちばん悲劇的な言葉とは」




「コスプレするならなにがしたい」




「メトロカードの図柄にすべき絵・写真は?」



「あたしをめちゃくちゃ傷つける事ゆってみて」



「“おはよう!”にかわる新しい言葉があるとしたら」



「プロレスラーになったらつけたいリングネーム」



「みそ汁の具で最強の組み合わせは?」



「店をもつとしたら何屋をひらくか」



「『転校生』みたく入れ替わる時、誰になりたいか」



「(フロムエーを開いて)再就職先をさがすとしたらあなた、なに系?」





シーユー王の答え、ひとつひとつに驚いたり批判したり同意したり会話は果てしなく続く








質問は この男を好きでいる限り 問いかけつづけられるのでしょう
と、ファ美は思うのであった














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