ジンジャーエール湖畔・於
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| 2002年12月23日(月) |
皮膚をめくって真理失墜 |
ひさびさに晴れた休みの日 こんな日はそう、”内臓日和”
神保町に新しく出来たヴィレッジ・バンガードで、イタリアはフィレンツェにあるラ・スペコラという 美術館の本を買いました。 以前、ドイツ文学者の神尾先生に授業でみせてもらってから欲しくて、 一度下北沢のヴィレバンで発見したんだけど、3500円でお金もってなくて 逃してしまったんだよねー。 でも今日買ったのは、純粋には先生がもってたのとは違うやつ。 タッシェン社のアイコンシリーズからでた廉価版。千円。 とりあえずはこれで我慢しまする。
ラ・スペコーラは希少な解剖学用ろう製人体モデルコレクションをもっていて、 その人体モデルがまた異様なのがすごい。 学術的な標本でありながら、人体モデルひとつひとつのポーズやらうつろな眼差しには まるで生命がやどったように感じられる。 特別な美学のもとにつくられた人体解剖モデルなのだ。 いちばん目をひくのは妊婦の人体モデルで、うっとりと官能的な表情をうかべ横たわっておられる。 その首元には淡水パールのネックレス。 人体模型がそうした装飾品をつけていることからも、ただの解剖学標本以上のものを感じる。 あと、まるで頭に蓮の花が咲いたような幼児の頭を開いた模型。 つむじからみかんの皮をむくように花開かれてます。 楳図かずおの「洗礼」の手術シーンを思い出します。 静脈とリンパ管のみで構成された模型の方は、映画「インビジブル」の透明人間に なる過程のあのグロテスクなニュー透明人間そのもの。えーと、なんとかベーコン。 俳優のなまえド忘れ。ベーコンよ、ベーコン。なんとかベーコン。
奇しくもその日、一緒にいた友達も東京タワーで犬のスケルトンの解剖模型買ったんだ。 それで本日”内臓日和”!
ラ・スペコラは→ここみてみてね
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