18日民主党代表選挙が行われて「岡田克也氏」が民主党代表に選出されました。岡田代表は以前にも代表を務めたことがあり今回二回目の代表就任となります。鳩山さんや菅さんよりはずっと若いですが、以前から民主党中枢部で指導的立場にあった方だけに新鮮味に欠けます。民主党が政権奪還を目指す道を進み始めるとはとても思えません。
今回の代表選挙で、一回目の投票は国会議員・地方議員と党員・サポーター票を含めて行われました。一回目投票では僅差で細野氏が1位となりました。しかしその細野氏の得票数が過半数に達しなかったので国会議員により2回目の投票が行われ、一回目3位だった「長妻氏」の国会議員票が岡田氏に多く流れて岡田氏が勝利したものでした。岡田氏は長妻氏が立候補したお蔭で一回目の投票で細野氏が過半数を取らない限り「勝てる」と考えていたようです。
今回の民主党代表選挙での岡田代表決定のキャスティングボートを投じたのが長妻氏支持の労働組合系議員となってしまったことは民主党の今後を考える上で非常に辛いと思います。前にも書きましたがイギリス労働党が政権交代可能な政党に変身するためには「労働組合色」を塗り替える必要がありました。自民党政権に満足していない国民も労働組合の注文に左右される政党を政権政党には選ばないでしょう。労働組合も大分変ったとは思いますが相変わらず「春闘」・「スト」だと騒いでいる体質を残していては国民は政権を託さないでしょう。
今回岡田氏と細野氏が団結して長妻氏と争っていたら圧倒的多数でどちらかの候補が当選し、民主党の政権奪取姿勢は明確になり野党再編の可能性を残したと思うのですが、長妻氏支持グループが岡田氏に「恩」を売ったことによって野党再編は遠退きました。自民党にとっては望んでいた通りの民主党代表選挙となりました。維新の橋本代表には「現在の民主党より自民党を支持する」とまで発言されてしまいました。後はなかなか腹の内を晒さない「岡田代表」の起死回生の指導力発揮が一縷の望みです。
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