| 2005年04月14日(木) |
アンベドカールのこと |
今日は4月14日は、アンベドカールの誕生日です。ムンバイの多くの企業は(銀行も)休みです。アンベドカールは1891年生まれで、今年は114回目の誕生日ということになります。彼は不可触民生まれで苦学した法律家になった人物です。
インド独立後はインド憲法制定に重要な役割を果たしました。インドというと「カースト制度」という身分差別問題がついて回りますが、アンベドカールは、最下層の不可触民の救済・自立の支援を行いました。ムンバイ郊外にある彼の家は貧乏な人達に安く貸し出されているのだそうです。収められている少ない家賃も育英資金に回っているのだそうです。
日本でも部落開放運動の背景を少し調べたことがありますが、これは問題は非常に難しく深刻な問題だと痛感しています。アンベドカールはインド独立の英雄の「ガンジー」さえ批判しました。ガンジーは不可触民を「ハリジャン」と呼んで救済しようとしましたが、アンベドカールら当事者からみると、それは上位カーストの論理であったのでしょう。
支配層ブラーミンの人達の中にも非常に深い同情心を持つもの、心を痛めていた人はいます。しかしそれらの人達が、差別されている側の人達の心を100%理解できるのか・・・。「こんなに同情しているのに何が問題なの?」という論理に陥りやすい。
アンベドカールはヒンズー教の限界を認識し、集団で仏教に改宗したのでした。マハラシュトラ州(ムンバイの有る州)に仏教徒が多いにはこうした理由です。紀元前に「ブッダ」が試みた宗教改革運動も同じ理由だったと考えられます。ブッダの改革は結局インド亜大陸では結実せず、インドではヒンズー教中心の状態は続いています。
ヒンズー教の教え自体の中には非常に大切な教えがあることも事実ですが、ヒンズー教に身分社会を固定して社会の秩序を保とうとする思想があることも事実です。アーンベドカールの誕生日を迎えるたびに、それぞれのインド人がそれぞれ考えるのです。彼の誕生日を休日にするインドは、まじめに取り組んでいる国であるといえます。それが、現在のインドでも大きな問題であるという証拠でもあるのですが。
|