11日水曜日は朝から強い雨が降っています。土曜日から昨日まで、少し晴れ間が除いたり、雨が降っても小降りだったりしたのですが、再びモンスーンの季節に逆戻りしました。先週までと同じように、気温は上がらないし、昼間から薄暗いし、大雨で鉄道は止まりそうだし、本当に困った天候です。
ムンバイの気温はこのモンスーンの時が一番低いのです。モンスーンが明けると暖かく、いや急に暑くなるのだそうです。
こう見てみると、インドのモンスーンを日本の「梅雨」と比較するのは間違っていると思います。モンスーンは日本の「冬」なのです。雪の深い信州で育ち、仙台で少し生活した経験のある私は「冬の厳しさ」が良く分かります。しかし一方で、冬の雪深い山間地の温泉の素晴らしさや、スキー・スケートの楽しさも実感しました。
何千年と同じ気候に向き合ってきた「インド」の人達は、モンスーンの季節の過ごし方は十分分かっているのだと思います。彼等にとっても「楽しいモンスーンの過ごし方」があるのではないでしょうか。「モンスーン大好き人間」がいるかもしれません。
日本では雨は一年中降る可能性があり、雨量のことより「気温の差」の方が重要であるように思えます。気温の差は、雨量の差より生活に大きな影響があるように思えます。夏のクーラー、冬の暖房、季節によって着る服も変ります。さらに、冬に降る大量の水分は「雪」という少しロマンチックに姿を変えるのであまり嫌がられません。東北北部から北海道の「雪」はそんなロマンチックなものではないかもしれませんが。
インド、特に南半分の地域では「気温の差」より「雨量の差」の方が重要です。降り過ぎても困りますが、降らないと、なお大変なことになってしまいます。服装は一年中ほぼ変える必要はありません。その代わり「傘」とか「雨合羽」は重要です。長靴はあまり見かけません。むしろ素足の草履の方が合理的かも知れません。
そういう環境で「ネクタイとスーツと革靴」でビシっと極めるのは結構大変です。ムンバイでもビジネス街でビシっと極めたビジネスマンを見ますし、泊まっているホテルの外国人客は結構極めています。そういう人達は、朝夕の車での送り迎え、冷房が効き、湿気を取り除いたオフィスが必需品です。
昨日の「ブリアニ」の話でもそうでしたが、「郷に入ったら郷に従え」的な発想が一番合理的なのでしょう。
|