スリランカのインターネットニュースがちょっと心配な記事を載せていたので紹介します。
今年3月初旬に反政府組織LTTE内で北部勢力(プラバカラン氏)と東部勢力(カルラ氏)の内部抗争が起こり、ブラバカラン氏の掃討作戦にあって、カルラ氏は外国に逃れて姿を消していたのでした(タイ国に逃れていた模様)。
そして、7月7日にはコロンボで自爆テロがありました。これは反政府組織LTTEを離反したカルラ氏を、コロンボのタミール人団体が正式なタミール人の代表と認めようとしたこと対して行われたものでした。
11日のニュースは、そのカルラ氏が一ヶ月以内に政治活動を開始しようとしていると伝えています。カルラ氏はプラバカラン氏をインドでのラジヴ・ガンジー暗殺事件の首謀者として責任を追及するとともに、プラバカラン氏が和平交渉の裏での武器購入を進め、戦争を準備していると非難しているのです。
さらに同じ11日に、インド政府がプラバカラン氏のラジヴ・ガンジー暗殺事件に関与しているとして、スリランカ政府に求めている身柄引き渡し要求は今後とも撤回しないと改めて表明しました。
この一連の動き・報道で北部のプロバカラン氏の立場は非常に悪くなります。プラバカラン氏はタミール人の間では圧倒的な人気があります。彼が政府に対して抵抗運動を始めたのでした。そのプラバカラン氏は自分を裏切ったカルラ氏を絶対許さないでしょう。カルラ氏を狙ったテロを企てるでしょう。さらに、スリランカ政府がカルラ氏を擁護しようものなら、スリランカ政府との和平交渉は無に帰してしまうでしょう。
スリランカ政府内部には、この情勢をチャンスと見て、カルラ氏を支援してLTTE内部分裂を起こし、親政府的なリーダを擁立し一機に和平を実現させようと考える人達もいるはずです。しかし、この行動は非常に危険です。多くの血が流れることになります。
スリランカ政府特に大統領には慎重に行動してもらいたいです。
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