LTTEは5月に予定されていた第七回の和平交渉への出席を当分の間取りやめました。これはタイのバンコクで開催予定だったものです。
第6回目の和平交渉は3月末に日本の「箱根」で行われたのでした。それまで表面的には順調に進捗してきたのに「箱根」の交渉の後に交渉が中断されたということは、日本人として非常に残念です。
「箱根」交渉の後になにが起こったか、それは「米英等連合軍の圧倒的な力によるイラク制圧」でした。LTTEはアメリカからテロリスト集団として認識されているのです。こうした大きな国際情勢の動きも今回の事態に影響しているはずです。
しかし、基本的には6回に及ぶ和平交渉が進展していなかったというのが本当のところでようです。進展しない和平交渉は単なる時間の浪費であり、財政基盤の極めて弱いLTTEはその間の生活の糧をえることが大変なのです。和平交渉のお膳立てをした日本政府も考えが甘かったのではないでしょうか。
昨年行われた小泉首相の北朝鮮外交のようにおかしなことにならなければいいのですが。米国のイラクでの行為を正当化するつもりはないけれど、日本政府が本当にスリランカの和平交渉を仲介しようとするなら、相当な覚悟で臨まないかぎり茶番に終わってしまう危険があります。
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