KENの日記
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2003年03月09日(日) 緊張をほぐす・・・

昨日〔土曜日)朝から遠出したので、チェロレッスンを日曜日の朝に延期してもらいました。実は前から考えていたのですが、私のレッスンの課題は「肩の力を抜く、緊張を解して音楽を楽しむことができるようになる」ということだと思います。私の先生のミセス「ドュッシー」もこの事をいつも指摘してくれます。彼女はイギリスでチェロとピアノを学んだそうですが、最も大切なことは「音楽」であり、リラックスしていないと「音楽」にならないのだと言っています。彼女のレッスン室は3階建て住居の一番上の見晴らしの良い場所に広々と確保されていて、音楽に没頭できるように、またリラックス出来るように配慮されているのだそうです。


一方、私は、かなりハイレベルに達して「音楽する」段階になったときには、リラックスした状態が不可欠だと理解しつつも、「音楽をする」上で必要な初歩的なテクニックを習得するためには「単調な繰り返し」「緊張した練習」が必要ではないのかとついつい考えてしまうのです。これが大問題なのです。


そうした初歩の段階こそリラックスした練習が不可欠なのです。まして、この年になってしまうと、何のために音楽を練習しているのかはっきりした目的はありません。単に好きだからということ以外理由が見つかりません。そうであれば、練習の時間こそ貴重なのであって、その時間に「音楽」をしているか楽しんでいるかどうかが問題なのです。単純な反復音階練習においても「音楽を表現する」。しかしこれがかなり難しいことなのです。


「リラックス」が大切なことは十分わかるのですが、一所懸命になって緊張して物事に取り組むという行動パターンは、時代背景・教育環境・家庭事情など多くのものが影響しているのだと思います。自分の事を棚において環境のせいにするのは良くないですけど、「自分の努力がたりない。一生懸命ガンバロウ」と考えてばかりいてはすこし窮屈です。この辺に音楽家を育てる大事なキーがあるのかもしれません。


でも、筋肉を緊張させ、全神経を集中し、鬼のようになって修行すると「大きな成果」が得られることはあると思います。宮本武蔵のように・・・。こうした修行が結果的に「遠回りした」と見える場合もありますが、そういう行き方もひとつの方法ではあると思います。




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