| 2004年07月31日(土) |
自分の時間と子育て時間 |
私は酒井順子さんの言わんとする「負け犬」という言葉の意味をよく理解しています。 とくに否定も肯定もしませんが、この「負け犬」という呼び方を理解していない人に 「負け犬だからね〜」と私が言った場合のリアクションはかなりうっとおしそうなので使いたくないと思っています。 ですが、便宜上この日記では30代以上未婚、子なしの女性を負け犬と合わせて書くことにします。
酒井順子さんの「負け犬の遠吠え」と小倉千加子さん「結婚の条件」のさわりを読む。 「負け犬の・・」は思ったより面白かった。相変わらずネーミングが私好みで、360度の人々に集中砲火な痛みと 内容が内容だけに、ご自身への攻撃もかなり痛い。 とくにその中でも、趣味に没頭して、イヤ汁を出しまくる負け犬の話はかなり身につまされるものがありました。 (イヤ汁って、町山広美さんの「イヤモスキー」に出てきたうっとり汁を思い出したけど、全然関係ないです)
そしてアディクション・・観劇、おっかけ、旅行、そして踊りアディクション制覇な私でございます。 宝塚前にたたずんでいる負け犬たちにも触れていました(笑) とにかくどれでもいいから、熱中して、むさぼるように負け犬たちは暇を潰している・・そうなんですね。 でもそうかもしれないなあ、24時間365日仕事しているわけでなく、プライベートな時間は生命維持に必要なこと以外は完全なる暇つぶしなのですね。
少し話が変わりますが、私の友人の知人に同年代既婚、専業主婦、子どもナシな女性がいます。 この人は、かなりあらゆるアディクションをこなしていました。 時々その人の近況を聞くにつれ、本当に暇なんだな、とよくわかりました。 何故なら、他人の一挙手一投足が気にかかり、メールの返事が遅れたり、文字数が自分より極 端に少なかったりするとお怒りになったり、返事が無いなんて言語道断。 などなど常に緊張を強いられる人間関係を築いていたからです。
そして最近ではワンウェイ不倫に手を出すようになっていました。 ワンウェイ不倫てなんやねん、と突っ込まれそうなので、妄想不倫に改めましょうかの。 とにかく暇を持て余した彼女は、その辺りの若い男性に、かたっぱしから脳内だけで恋愛して過ごしていたそうです。 そして負け犬である私の友人には何も悪いことをしていないのに、手厳しい批判を合うたびにするのですが これらの行動を聞いて「ああ、彼女は本当に暇なんだな。もともと彼女はエネルギーが有り余っているのだから 仕事をするとかして外に出たらイイのに、あるいは子ども嫌いと決めかからないで子どもを育てて見るとか・・」と思ってしまいました。
そして話しは本に戻ります。 「結婚の条件」の冒頭にそれはそれは身につまされる話しがありました。(かなり省略しています、だいたいの内容です) 10年前の話しとして、地方の農家の嫁不足が深刻なので、都会に戻ったら是非、勧誘して欲しい頼まれた著者が 自分の教鞭をとっている短大で、それを告げるのですが、全く相手にされずだったそうなのですね。 「農業を手伝わなくていい、といっても忙しい時にはそうもいかない」 「その作業で日に焼けるのもイヤ」 「舅、姑たちとは別世帯で暮らす、といっても隣にいるんだから同じようなもの」 そしてとどめが「旦那が三度三度食事に帰ってきたら、自分の時間を持つことが敵わない。」ということでした。 著者は「自分のための時間て何?」と素朴な疑問をぶつけるのですが、そこは明確な答えはないのです。
若い女性は自分の時間を持ちたがる、そして負け犬のアディクション。 「結婚の条件」の冒頭で、農家の嫁を無理として、自分の時間を持ちたいと言った方々は自分の自分の時間で何をするのだろう。 人生自体が暇つぶしだったとしたら、アディクションとして有効なのはどのアディクションなんだろう。
私は好き好んで、観劇、おっかけ、旅行、そして踊りアディクションにせいを出していたのですが 結婚や出産を天秤にかけて、上記アディクションを選んだわけではありません。 仕事を優先させたわけでもない。 仕事もそれなりにやりがいはあるものの、救いようの無い職場の怪人たちの世話をしていると それがものすご〜く無駄な努力に思えることも度々で、これなら自分の家族をもって、子どもを 生んで、そちらにエネルギー使った方がずっと建設的かもしれない、とよく思っていました。
でも、これは本当にどうしようもないこと、としかいいようがない。 好奇心旺盛の楽しみたがりな私はかなり負け犬度が高いのだと、合点の行く一冊なのでした。 とりあえず今度からスーパーでは手前の牛乳から買っていくことにしたいと思います。
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