| 2003年08月27日(水) |
読書「アルケミスト」 |
パウロ・コエーリョ 愛蔵版 角川書店
この本と出会ったのは書店勤務の頃でした。よく売れていました。 いつか読もうと思っていましたが、随分月日が経っていました。 そして最近になって愛蔵版が出ていることを知ったのですが、 以前とは違った出版社からの発行になっていて、 そうするとこれはかなり良い本なのね、と思わせるのに充分なのでした。
だがしかし、読むのにかなり手間取りました。 なんだか説教臭いというか、教訓めいていて、 年を重ねているor素直でない私には抵抗があったのです。多分。
実際、羊飼いの少年が夢のお告げに従って、旅に出て クリスタル商人のもとで成功するところまでは 最近珍しくない、ビジネス成功の秘訣の本のようでもあり回りくどく感じていました。
それにしても、ビッグヒットではないかもしれないけど、長い間、読まれているのだし アルケミスト=錬金術師との関係とか、少年の宝の正体はなんぞや、と疑問もあったので がんばって、蛇行しながら読みました。(間に何冊も他の本を読みました) 宝物は夢オチとか恋人オチだったらどうしよう、とか思っていたけどそれは大丈夫でした。
最後の方になると、よい言葉や考え方がバンバン出てきます。 157頁の「傷つくのを恐れることは、実際に傷つくよりもつらい〜」の前に書かれている事。 1番の夢を追求することを恐れている。それに値しない自分、達成できない自分。 手に入ったかもしれない幸福、手に入れられなかった幸福を思い、 傷つくのを恐れて夢の実現を断念していった人々のことがかかれています。 確かにそのとおりだわ。やりたいこと、願うことがあっても 「無理だ」と自分自身であきらめ、台無しにしていることはとても日常的だからです。
夢の実現を求めて、何もかもなげうって努力したのに 何も得られなかった時のことを思うと 誰だって、そこそこにしておこうと思ってしまうものね。
でも恋人との生活を先送りにして、夢の実現の為に旅立つ若者を 説得した錬金術師の言葉のように やらないで後悔することも辛いことなのだと 何時のことか忘れたけど、実感したことがあるので 私も出来ることはチャレンジして行く主義にしたのでした。 それでもまだ自分の常識、限界内のことですけどね。
そうした自分で決めつける限界や常識をを否定して、 夢をかなえる為の勇気と必然性、 人や物、あるものすべての役割があることなどを 丹念に、繰り返し、この本は伝えてます。
この本は多分、読む人それぞれの環境、状態に応じて読後感が変るんだと思う。 錬金術師に操られるように。 「運命」とは「宇宙」とはとか考え始める時に読むといいかも。
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