| 2003年08月01日(金) |
読書「からくりからくさ」 |
梨木香歩 新潮文庫
こりゃ何回か読んでみたい本だわ。でも1回目の読欲はそれは大変な勢いで楽しい体験でした。 織物とか染色とか野草など詳しく書いてあるので、読みづらいかと思ったけど 謎がどんどん深まるので、読まずにはいられませんでした。
「りかさん」の続編として読んだのですけど、それは悪い意味でなく裏切られた。 読み取ることがたくさんありすぎて、何をどうこの本について書いたらいいのかわからない。 でも1番最後に残るのは生きるということでしょうか。 4人の女性が唐草模様に絡め取られるように、1つの結末に向かって行く。 その過程で知らされる人々の人生。 ファンタジーの要素はそれこそ春の緑のように濃く漂っているのですけど、社会で生きる上で立ち向かわなくてはならない現実的なことも当たり前のように書かれていて、妙なテイスト。 染色、織物、蛇、蜘蛛、クルド、人形、能、家族、男女、これらのモチーフが蔦に巻かれて物語になる。 からくりからくさって綺麗で上手いタイトルだと思う。
謎解きの部分がまるで横溝正史みたいな雰囲気でスリルと気配がたまりません。 背筋が寒くなる部分は美内すずえや山岸涼子さんのホラー漫画?を読んでいるような寒さが・・ そしてあの結末。登場人物たちもびっくりしてるけど、読んでいる私もびっくりでした。 「りかさん」ももう1度読んで謎解きしたいのだけど、 登美子さんの実家にあった雛人形は紀久さんの実家にあったのなのかな? あとマーガレットという名前はアビゲイルの巻きに出てきたマーガレットと関係あるのかな?
梨木さんは時々詰め込みすぎかな?とも思うけど、スカスカよりはずっといい。最近お金払って買って損した気がする本が多いので特にそう思う。
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