冬の思い出2(バリ・お間抜けエステ編)

垢すりの事をエロバカ日誌に書いたら、ロゴロゴ様から楽しいメールをいただきました。
ありがとうございます!

で、ロゴロゴ様のメールを読んで思い出したのです。
あの12月の思い出を。

19歳の時、バリに長期滞在(つっても2週間ほどですが)して、帰国する二日前、
「さっぱりして帰っか!」
と思い立って、滞在していたホテルの近所にあった怪しげなエステサロンに行ったのです。
そこは、日本語のチラシを配っていた所だったので、日本語OKだと思って。
ところが。
行ってみると、さっぱり日本語が通じない。
身振り手ぶり、お互い片言の英語で、全身エステ、フェイシャルエステ、ネイルアートの三つを注文して、料金を先払いし、案内されるまま店の奥の個室へ。

昼なのに薄暗い部屋に通された私は、私の担当らしい女性が、部屋にあるバスタブにシャワーで湯を張るのをぼうっと立ち尽くして見ていたのですが、彼女は、私に服を脱げと身振り手ぶりで指示したのです。
ま、エステだしね、という事で、素直に全裸になろうとしたら、彼女は変な顔をして彼女は部屋を出ていったのです。
しかも私が着替えている最中にドアを開けて。
え、ちょっと?脱がなくても良かったわけ?いや、そんなことはあるまい。きっと私の脱ぎっぷりがよかったからびっくりしただけだ。
と、気を取り直して全裸に。
ドアの向こうには、この店の人らしい男性が二人いて、ドアが開いた一瞬、目が合ったのですが、ま、旅の恥はかきすてと言う事で、ちょっと位いいやと、気にしなかったんです。
で、全裸になったはいいのですが、担当の女性がなかなか帰って来ない。
全裸で手持ち無沙汰になった私は、お湯がたまりつつあるバスタブを見て、
「もしや、『私がいない間に、シャワー浴びて綺麗にしとくのよ!』って言ってたのかなぁ。」
と思い、バスタブに入ってシャワーを浴びたのです。
そこに彼女が登場。
シャワーを浴びる私を見て、一瞬ぎょっとして、
「#$й¢Я@〜!」
と訳のわからない事を言い、笑っています。
「・・・もしや・・・シャワー浴びなくても良かったの?こっぱずかしぃー!」
余計な事をする女。それが私。
ま、旅の恥はかきすてっつー事で(何回かきすてるつもりだ)気を取り直し、彼女に促されて台の上にねっころがりました。

で、エステ開始。

それがもうスンゲー痛ぇの!
二の腕とか、ふくらはぎとか、ゴリゴリされると痛い所を、

「今日旦那さんと夫婦喧嘩でもして来たわけ!?」

っつーくらい、これでもか、これでもかってゴリゴリするんだわ。
悶絶しながら、身振り手ぶりで
「痛いから優しくして。」
と伝えると、彼女はまた変な顔して、今度は腰のマッサージに。
それがもうスンゲー痛こしょばいの!
もともと腰痛持ちなんだけどさ、気持ちいいっつーか、マッサージ慣れしてないせいもあるけど、
「うはぁ!」
ってなるんだ。
思わず台の上でもじもじ。彼女は
「変な日本人だ。」
とでも言いたげに困惑顔。

で、マッサージが済んでぜぇはぁ言ってる所に、ヨーグルトパックが施されたのですが。
まずはうつ伏せでパックされたのですが、パックが始まって、いよいよ動けない時に、別の女性が部屋に入ってきたのです。
全裸で丸腰で地獄のマッサージを受けて、必要以上に厳戒態勢だった私はびっくりしてドアの方を見たのです。
入ってきた女性はいいよ。女性は。

ドア、開けっ放しですから!!
さっきの男性二人組みがこっち見てますから!
しかもドアの方に足向いてますから!
尻からナニから丸見えですから!


うぅ・・・察してケロ。お願いだから締めて・・・(泣)

男性二人は別段にやにやするわけでもなく、渋い顔でなにやら話し合っておりました。
それも正直微妙にショックであり。(こんな所だから、女性の裸に慣れてたのかも知れんが)

怒涛のごとく、全身エステは済み、体中についたヨーグルトパックを、さっきのバスタブ(お花が浮いててラブリーだった)で洗い流し、ジンジャーティーを飲み、次はフェイシャル&ネイルへ。

別室に通された私は、ここでも恐ろしい体験をするのです。

まず、低い寝台に寝かされ、フェイシャルエステが始まりました。
と思ったら、ネイルも始まりました(爆)
え、え、ちょっと?同時進行なわけ??
顔やられてると、ネイルがどんなんか見えないじゃないですか!
とか思いつつ、もうすでに顔を彼女らに預けているので抗議もできず。
しかも、顔と手足を固定されて、ちょっとしたガリバー気分です。
まぁいいか、と思ったその時!
フェイシャルをしている女性がアルコールのような液体で私の顔を拭いた後、医療用メスを手に取ったのです。

え!ちょっと!整形なんて頼んでないよ!!やーめーてー!!

とか思っていると、彼女は私の顔の吹き出物をそのメスで削ぐように潰しだしたのです。

いやいやいやいや、それもそれで問題だし!え?ちょっと、そんなとこ、吹き出物なかったよ!なんで削ぐのさ!

とか思っていると、ネイルをやっていた女性が、爪ヤスリ(金属製)で、爪の間をパチンパチンと音をさせながら磨きだしたのです。

いでででで!爪割れるってば!つーかそれ以前に生爪剥がれるってば!
え?え?いってぇ!!甘皮剥くの強引過ぎ!切れる切れる!

とか思っていると、またフェイシャルの方に問題発生。
なにやら怪しげな人工の匂いがする液体をハケで顔に塗りだしたのですが、それが乾燥するにしたがって、皮膚に激痛が!
特に鼻息があたる鼻の下がピリピリピリピリと神経症のように痛むのです。

いでででで!いでーよバカ!なに塗ったんだよ!

ついにバカ呼ばわりです。
つーか、言葉が通じれば、
「じゃ、今からパックいたしますね。ちょっとしみるけど、大丈夫ですから〜」
とかって説明もあって安心できるんだろうけどさ、なにせお互いがなに言ってるか解んないから。
あ、とはいえ、上の暴言は口に出して言ってませんよ。「いででで」とは言いましたが。

あぁ、もう終わった。
私はきっと、ボロボロの顔で2週間ぶりに彼氏に会うハメになるんだ。と絶望感に打ちひしがれた時、追い討ちをかけるように、乱暴にタオルでそのパックをぬぐい始めたのですが、それがまたピアスにひっかかって耳がちぎれそうになってね。

そんなこんなで怒涛のごとく、フェイシャル、ネイルが終了。

呆然としながら、どういう過程か見られなかったネイルを見ると、これまた脱力しそうなネイルアート。ニコニコと笑うネイリストの手には爪楊枝が。
笑顔が引きつりながらも、
「べりー・・・びゅーてぃほー・・」
とお世辞を言い、エステサロンを出るとスコール。

「傘を貸しましょうか?」
というエステサロンの人の言葉を、
「ホテル近くだからいいです」
と断り、雨に濡れながらホテルへと帰る。
雨に濡れながら、二日後の帰国時の自分の肌コンディションを思い、呆然。
素っ裸を見られた事なんて、この時にはすっかり忘れていました。

一緒に行ったメンバーの一人は、送迎バス、豪華昼食付のゴージャスエステ(日本円で1万くらい。)に行って至福のひと時を過ごしたそうな。
ちなみに私のエステは、日本円で大体2000円位。
・・・美容に関してはケチってはいけません。

ま、面の皮が厚い私は何事もなくツルツルの顔で彼氏と再会しましたが。

12月になると、お間抜けながらも楽しかったバリ旅行の事を思い出しては、また行きたいなぁと思うのです。
・・・あのエステサロンにはもう行きませんが。
2002年12月06日(金)

宝物 / リカ

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