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2004年01月15日(木) 老婦

「抱負」「豆腐」「掛布」と来たので、あゆにちなんで「老婦」にしてみました。
ゆみなです。こんばんわ。


まったく、るるといいあゆといい、なんという体たらくぶりだろう。
始業式を忘れたり卒業式に遅刻したり、母親たるものの片鱗も見られないではないか。
その点、私はというとお弁当を作るのが面倒で
「あんたは今日熱がある・・・あんたは今日熱がある・・・」と
さりげなく暗示をかけて幼稚園を無理やり休ませたり、受験生の娘に私の分の夜食を作らせたりしたくらいのもんだ。
二人とも母の鑑とも言える私に早く近づいてほしいと願わずにいられない。


さて、私は自分の日記にも書いたのだが、近々入院することになった。
入院といっても何週間もではなく、ほんの死後日だ。
死んでどうする。四、五日だ。
それも次女の受験が終わってからなのでまだまだ当分先のことだ。


私はそのことをダンナに言う時は、思いっきり深刻ぶって話そうと決めていた。
病気じたいは大したことではないのだが、ダンナにはこの時とばかり目一杯心配してもらおうという魂胆だ。
不思議と親とか子供には心配かけたくないので、普段から少々具合が悪くても元気を装う私だが、
こと相手がダンナとなると、オーバーすぎるほどの重病人になりきるのだ。
一種の甘えなのだろうと自分でも分かっている。だが、そればかりでもないのだ。
ダンナは鈍感といおうか緊張感がないといおうか、現実味を帯びてないといおうか、
温泉は硫黄か?
まったくもって私に対しては無頓着なのである。
なので、大げさくらいに話してちょうど良いのだ。


声のトーンを落とし、意図的にドヨョォォォォォンとした顔を作り、本題に入ろうとした矢先、
なぜか私の腹具合がどうもよろしくないことに気づいた。
腹具合がよろしくないというのは、下痢っぽいとか便秘気味とかではなく、
なんとなくガスがたまってるといおうか、出そうで出ない感覚といおうか、一発踏ん張れば絶対出るぞといおうか、
松本伊代か?
とにかく、そんなふうに調子が良くなかった。
しかし、私としてももう本題に入り始めようとしていたし、ダンナもすでに話を聞く体制に入っていたので、
こんなとこで屁なんかこいてる場合ではなかった。
なので、話し始めた。


「あのね、私、やっぱりね、ブッ。手術しなきゃならないらしくてね、ブッ。」


すると声に出した勢いと共に、私の意志とは関係なく勝手に屁は出やがった。
それでも内容としては深刻なことだし、なによりも「心配させる」という目的があるために、
ここで当事者である私が笑うわけにはいかない。
今笑ってしまったら、ダンナは心配するどころか、
これはネタだと勘違いする恐れがある。
私は何事もなかったように話を続けた。


「思ってたよりも、ブッ。病変は広がってなかったんだけどね、ブッ。でも子宮の一部をとって、ブッ。
もう一度、検査をした方がいいらしいのね。ブッ。」


なんなんだよ!この屁は。
とどまる事を知らないのか。


ふとダンナを見ると、さすがのダンナも内容が内容なだけに笑ってはいけないと感じているのか、
いつもならとっくに
「いいかげんにしろや!」と怒り出す場面なのに、笑いを堪えながらもギリギリのとこで沈黙を守っている。

この時点で私のほうがかなり可笑しさに耐えがたき状況になってきたのだが、それでも一応最後まで話を続けた。


「だからね、思い切って入院して、ブッ。悪い所をとってもらうことにするわ。ブッ!」


あ〜あ、結局最後までブッブッ、合いの手のように入っちまったなぁぁ。と思いながらダンナの顔を見ると、
ダンナもとうとう我慢できなくなったらしく、
怒りと笑いを半々に交えながら、













「ついでに、そのケツも取ってもらえええええええええ!!」



と叫んだ。


まったく同感だ。
なんで、こんな肝心な時に私は屁なんかこいてるんだろう。



本当に、できるもんなら取ってほしい・・・・この尻。






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