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人物紹介

「翼」−私。苦手なモノ → 恋愛

「T君」−友達のダンナの親友。
1歳年上。
私の事が好き?みたいです。

「H君」−出向先の人。元カレ。
6歳年下。
すごく好きだったけど、フラれた。

「 I さん」−同じ会社の元上司。
3歳年下。
好きだった人

「Nさん」−元元彼。
6歳年上。交際2年9ヶ月。
憎まれてます

「Aさん」−10歳年上。
既婚者子持ち。
昔々の好きな人。

「あの人」−元元々彼。2歳年上。
1ヶ月でバッサリふられました。
私の通っていた大学の職員。


あなたには届かない

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2003年05月11日(日)
この恋が終わった日 4

「あの人」に会うのは一週間ぶりだった。

今までと、何も変わらない風に私の部屋に現れた「あの人」。
まるで、全部夢だったんじゃないかって思えてくる。

なにげない話をする。
つい、一週間前みたいに笑い合う。

でも、同じじゃない。
どこかで感じている。
「あの人」は、話が途切れるのを怯えてるみたいに、
ひたすら話し続けている。
私も、話を切り出すタイミングを逃して、
ただひたすら笑ってる…。

このまますべて、うやむやにしてしまえそう。
そう思った。
このまま、何事もなかったみたいに、なににも気づかない振りして、
続けていけそう…。
そうも思った。

でも、それじゃダメだよね。
解ってるんだ。
もう、どうしようもないことがあるって事…。

1時間くらい話していると、「あの人」の携帯がなった。
友達かららしい。
携帯に出て、しばらく話している「あの人」。
そして、話し終わると、私に言った。

「ごめん。俺、そろそろ行くよ。」

“予定を空けてる”って言ったくせに、
結局こんな時にまで、私より友達を選ぶんだね…。
絶望感が、押し寄せてくる…。

「待ってよ。こんな話をするために会ったわけじゃないでしょ?」
私は、ついに切り出した。

「うん。」
そう言って黙り込む「あの人」。


「私ももう解ってるの。あの時は、ああ言ったけど、
もう、どうしようもない事があること。」

「うん。」

「もう、私は何も出来ないんだよね?」

「うん。」

「もう、戻れないんだよね?」

「うん。」

「そう。じゃあ、頑張ってね。その人と上手くいくように。」

「うん。」


私の、精一杯の強がりだった。
泣かなかったし、取り乱さなかった。

「あの人」は、結局最後まで、他人事みたいに冷静で、
“ごめん”とも、“悪かったね”とも言わなかった。

「じゃあ。」
それだけ言うと、「あの人」は、私の部屋のドアを開けて出て行った。

一気に涙が溢れてきた。
ベットに倒れこんで、大声をあげて泣いた。

かすかに、「あの人」のバイクが遠ざかっていく音が聞こえた。

「行かないで!!」
私は反射的にそう叫んでいた。

ものすごい速度で、後悔が湧き上がってくる。

私は携帯を手にとり「あの人」にメールを打っていた。

“行かないで。私とまだほんの少しでも続けていいと思うなら、帰ってきて”

さすがに自分でも未練がましいと思った。みっともないと思った。
でも…、そうせずにはいられなかった。

ずっとずっと祈り続けていた。

“私のところに帰ってきて。私を選んで”

外でバイクの音がするたびに期待して、通り過ぎるとがっかりして、
それの繰り返しをしてた。

“きっときっと、「あの人」は私のところに帰ってきてくれる”
そう信じて、待ちつづけた…。

そうして私は、朝の7時まで待ち続けた。





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