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| 2005年03月12日(土) ■ |
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| 『Good Grief』 |
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先月から読んでいる、ジョン・アーヴィングの 『158ポンドの結婚』 が、全然進まない。もちろん、一気に読める本ばかりが面白い本というわけでもないから、少しずつでも先に進んでいればいいとは思うのだが、他にいろいろと気が散って、じっくり集中できないというのが現在の状況。こういう時には軽めの本のほうがいいのかも。 ※画像は原書 『The 158-Pound Marriage』
アーヴィングの本はけして軽くはないので、やはり時間をかけて読みたいと思うから、べつに無理に進めなくてもいいやとは思うものの、これが読み終わらないと、なかなか次の本にも行けないというもどかしさもある。
とりあえず先日、併読していたオリヴィア・ゴールドスミスの軽めの本を読み終えたので、紀伊国屋の洋書バーゲンで買ってきた本に手を伸ばしてみた。Lolly Winston の 『Good Grief』 だ。これは内容というよりも、表紙のピンクのうさぎのスリッパに惹かれて買ってしまったものなのだが、結婚して3年で夫が癌で死んでしまった未亡人の話らしい。げ!表紙のイメージと全然違うじゃない!って感じ。しかも、未亡人になった当初はおとなしくしていたのだが、突然切れて、突拍子もない行動に走るという、もしかして怖い話じゃないのか?って感じなのだが、それがホラーではなく、コミカルに描かれているらしい。とはいえ、やっぱりその状況は怖い。3年で逝かれちゃったら・・・と、主人公の気持ちもわからないわけではないだけに、やっぱり怖い。
で、冒頭をちらっと読んでみたところ、一応話は普通に進んでいるし、たしかにユーモアもあるのだが、この人のユーモアって、私にはダメな感覚かもと感じた。どこがどういうふうにとはっきり言えないのがもどかしいが、夫の死でさえ、コミカルに表現してしまうところがあって、本心では非常に悲しんでいるのだろうけど、そういう表現はあまり好きではないので、共感できない部分がある。
あんまり悲しい、悲しいというのも閉口してしまうが、例えばダニエル・スティールの本のように、悲しいものは悲しいとストレートに書かれていたほうが、なぜかすんなり受け止められる。私自身がそれだけ単純なのだろうけど。愛する人の死を、ユーモアを交えてコミカルに話すなんてことは、たぶん私にはできそうにもないし、そういう性格でもない。
ちなみに、タイトルの「Good Grief」だが、英語でみると「Good」がついているし、いい意味のように感じてしまうが、日本語の意味は「なんてこった!」みたいな意味になる。うさぎのスリッパの表紙から、何かほんわかした話のようなイメージを持ってしまったけれど、実は大変な人生が描かれているようだ。
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