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| 2004年03月11日(木) ■ |
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| ポール・オースターの心情 |
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急に暖かくなった。今日は東京でも20度を超えたとか。桜も来週には咲くらしい。それでも、体がまだ冬バージョンなので、とりあえず暖房をつけておかないと、なんだか不安。
春と言えば、<赤毛のアン>シリーズが読みたくなったりするのだけど(全10巻を揃えてあるのに、まだ3巻までしか読んでいない)、アンの元気さが、年々辛くなってくる。なんであんなに元気なんだろう?<生身の人間じゃないからよ!
昨日は2度も貧血になり、現在極度に体力消耗中につき、「三銃士」のダルタニャンの血気盛んな言動なども、読んでいて非常に疲れるのだが、あれほどまででなくていいから、あの元気を少し分けてもらいたいくらい。(^^;
かといって、こういう時にホラーなんかも考え物だ。このままあの世に引っ張っていかれそうな気になったりして怖い。春というのは、明るく希望に満ちている季節だと思うが、反面、とても情緒不安定になる季節だとも思う。周囲が輝けば輝くほど、憂鬱になってくる。
とどのつまりが、今読書中の本が全部、あまり読みたくない心境に陥っているということだ。開き直ってそれらはちょっと置いておくにしても、一体何を読んだらいいのか?と途方にくれている。月の初めは、だいたいいつもこんなものだとは思うけれど、もう10日も過ぎてるし、そうとばかりも言ってはいられない。けれども、「なぜ読むのか?」と思うと、べつに無理に読む理由もなく、嫌なら何も読まなくたっていいんじゃないかとも思う。
それと、本を読むのに外に出る必要はないだろうと思うが、案外、外の新鮮な空気(あまり新鮮でもないが)を吸って、「小説より奇なり」な事実を見聞きしないと、想像力も減退するみたいだ。
「なぜ読むのか?」で思い出したが、ポール・オースターの 『Why Write?』 (なぜ書くのか?)というエッセイに、オースターが子どもの頃、大ファンだった野球選手(Willie Mays)に出会い、たまたま書くものを持っていなかったために、サインをもらえなかった。それ以来、必ず筆記用具を持つことにし、それが作家への道に繋がったというような話が書かれている。
先日、秩父宮ラグビー場で早稲田のウィング・吉永選手に握手してもらったとき、他の人は皆写真を撮ったり、サインをしてもらっていた。ああ、携帯をカメラ付きのに変えておけばよかった!とも思ったが、それよりも、いつも筆記用具を持っているのに、なんで今日だけ持ってないんだろう!と、それが何より悔しかった。オースターの気持ちが痛いほどわかった瞬間であった。
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