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読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
レビューリンク

2004年06月10日(木)
Tithe: A Modern Faerie Tale(ホリー・ブラック)@14/15章

●読書中:Tithe: A Modern Faerie Tale(Holly Black)@12/15章
 ≫Excerpt
Seelie Court : 良い妖精
Unseelie Court : 悪い妖精
*Seelie Courtを怒らせると仕返しされることもあるが、Unseelie Courtに親切にしても、人間に対して好意的になるということはない。
今日終わるかと思ったけど、最後の70ページほど残ってしまった。おもしろい! 個人的なハマリ度はページ数が気になるようじゃまだまだだけど、でもこれはなかなか良く書けてると思う。『九年目の魔法』やWinter Rose(パトリシア・A.マキリップ)ほどにはタム・リンには関係ないようだけど、確かにその要素はある。

主人公の少女ケイが妖精の騎士Roibenと知り合った次の日、ケイは幼い時に一緒に遊んだ小さな妖精たちと再会する。Roibenが矢に射されて返り血を浴びていたのは、ケイの友達の妖精の一人を殺したからだった。何故そんなことをしたのかと尋ねるケイに、Roibenは仕える主人に命令されてやったことだと答え、そこからケイは対立する2つの妖精の集団、"Seelie Court"と"Unseelie Court"の争いに巻き込まれていく。
Roibenはかつて"Seelie Court"随一の騎士だったが、そのせいで休戦の証として"Unseelie Court"へ贈り物として送られ、それ以来"Unseelie Court"の女王に仕えているという。"Unseelie Court"の女王は人間や小妖精をさらって来てはいたぶって遊び、いつもRoibenを苦しめるための命令を下して、Roibenが苦悩する様子を見て喜ぶ。美しい妖精たちの国にはきらびやかな罠があちこちにあった。妖精の国の美味しい食べ物にウットリするケイ・・・。

この話では主要登場人物たち、主人公とその相手である騎士が、2人とも妖精だっていうのがひとつのポイント。人間じゃないから妖精の魔法(自然と大地の力を借りて・・・みたいな感じの力)が使える代わりに、妖精の世界の決まり事、契約に縛られているみたい。あと、ケイの友達でジャネットという女の子がいて、このジャネットの弟だか兄だかのCornyという美少年がもうひとつのポイント。Cornyはケイと友達になって、一緒に妖精の世界へ冒険に出かけるのだ。
"Seelie Court"から"Unseelie Court"へ贈られた騎士Roibenがケイと絡むのと同時に、反対に"Unseelie Court"から"Seelie Court"へ贈られたNephamaelという騎士が、CornyとBL小説の世界を展開したりする。いや、話はあくまでケイちゃんメインだから、Cornyの話はチラッと覗くだけだけど。う〜ん、ケイちゃんはもちろんだけど、Corny君の方も悲しい終り方は嫌だなぁ。