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読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
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2002年08月18日(日)
幻色江戸ごよみ/初ものがたり/堪忍箱

『幻色江戸ごよみ』(宮部みゆき)読了
<収録作品・内容紹介>
『小袖の手』『首吊り御本尊』『神無月』『侘介の花』『紙吹雪』
盆市で大工が拾った迷子の男の子。迷子札を頼りに家を訪ねると、父親はすでに亡く、そこにいた子は母と共に行方知れずだが、迷子の子とは違うという・・・『まひごのしるべ』より。不器量で大女のお信が、評判の美男子に見そめられた。その理由とは、あら恐ろしや・・・『器量のぞみ』より。下町の人情と怪異を四季折々にたどる12編。切なく、心暖まるミヤベ・ワールドの新境地!

<感想>
貧乏長屋に住まう人々や、奉公に出された水呑み百姓の末娘など、江戸の町の下層にいる人たちの話を集めた本。どの話も江戸に住むある人物の人生を切り取って見せている。一番印象に残った話は『器量のぞみ』。目が覚めるほどの不器量な娘と幽霊の話なのだが、思わずジーンとしたり驚いたりしながら、最後はちゃんと落ちもついて昔話調にスッキリまとまった語り口が、とても気持ちがよかった。

『初ものがたり』(宮部みゆき)読了
<収録作品・内容紹介>
『お勢殺し』『白魚の目』『鰹千両』『太郎柿次郎柿』『凍る月』『遺恨の桜』
鰹、白魚、鮭、柿、桜・・・・。江戸の四季を彩る「初もの」がからんだ謎また謎。本所深川一帯をあずかる「回向院の旦那」こと岡っ引きの茂七が、子分の糸吉や権三らと難事件の数々に挑む。夜っぴて屋台を開いている正体不明の稲荷寿司屋の親父、霊力をもつという「拝み屋」の少年など、一癖二癖ある脇役たちも縦横無尽に神出鬼没。人情と季節感にあふれた時代ミステリー・ワールドへご招待!

<感想>
岡っ引きの茂七を主人公にした連作短編で、緩やか繋がりながら1冊でひとつの物語になっている。NHK金曜時代劇で茂七の事件簿ふしぎ草紙というタイトルでドラマ化されたらしい。確かに、非常に映像的でドラマにしやすそうな話が多い。どの話も食べ物が美味しそう。「富岡橋のたもとの稲荷寿司屋」の稲荷寿司、すいとん汁に蕪汁、桜餅、白魚、鰹の刺身、柿羊羹・・・。五感に訴えてくるような描写力。

『堪忍箱』(宮部みゆき)読了
<収録作品・内容紹介>
『堪忍箱』『かどわかし』『敵持ち』『十六夜髑髏』『お墓の下まで』『謀りごと』『てんびんばかり』『砂村新田』
蓋を開けたら最後、この近江屋に災いが降りかかる・・・・。決して中を見てはいけないというその黒い文箱には、喪の花・木蓮の細工が施してあった。物言わぬ箱が、しだいに人々の心をざわめかせ、呑み込んでいく表題作。なさぬ仲の親と子が互いに秘密を抱えながらも、寄り添い、いたわり合う「お墓の下まで」。名もなき人たちの日常にひそむ一瞬の闇。人生の苦さが沁みる時代小説8編。

<感想>
前2冊に比べるとどうも印象が薄いんだけど、小粒のように良くまとまった短編集ではあった。話の間に繋がりはなくて本当の短編。ある人が死んだことによって、周りの人の心に波が立つ、人の心の一瞬の闇を描く、という種類の話が多かった気がする。印象に残ったのは、最後の『砂村新田』という話。主人公のお春が可愛くて、短い話の中で成長していくのが読んでいて面白かった。初めて女中奉公に出た日に不安がっているシーンから始まって、最後の方ではしっかり「あたしはちゃんと働ける、一人前の女なのだから。」と言うし。

●アマゾンから到着
『有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー』(有栖川有栖)¥740
『山伏地蔵坊の放浪』(有栖川有栖)¥672
The Golden Bough(Sir James George Frazer)¥573

≫The Golden Bough
『金枝編』の原書。ううう、厚さ4センチ!!((( ̄∀ ̄;クラッ 2ページほど読んでみたけど、単語が難しくてよく分からん。翻訳版が難しいから、原書なら少しは読みやすいかと思ったんだけど無謀だったか・・・。でも、英語は英語だし構文はごく普通だから、根気良く読んで読めないことはない、かもしれない(笑)問題は内容についていけるかだな。これを10代で読んだポーリィはやっぱりスゴイ。それと、表紙がアマゾンの画像と違ってたぞ。実物の方が好きだからいいけど〜。