娘・R(4才)と息子・タク(2才)が寝る時。
僕は布団の中でいつも「プリキュアクイズ」とか「アンパンマンクイズ」とか言って問題を出していたのだが、なんだかオタク養成講座をしているような気持ちになってきたので、ここはオーソドックスに「お話」をした方が良いのではないかと最近思い始めた。
何のお話がいいかということになると、日本の昔話だろうと考える。「まんが日本昔話」の歌にもある。坊やー良い子だねんねしな、と。加えて親というものは、昔からの民俗事象を次世代に伝える義務があるのではないだろうか。
そんなわけでRとタク両方に腕枕をしながら
「桃太郎の話をしてやろう」
定番中の定番、桃太郎を語ることに決めた。
「ひとーつ、人の世の生き血を啜り…」
もとい。そりゃ桃太郎侍だ。
「昔々、あるところに…」
から話を始め、
「桃太郎は、犬と猿と雉と力を合わせて鬼が島の悪い鬼達をやっつけました」
というところまで話すと
「赤ちゃんの鬼さんはやっつけないでね。赤ちゃんの鬼さんはわるくないよ。ばぶばぶかわいいよ」
Rがとても可愛いことを言うではないか。
「ああ、そうだね。桃太郎は悪い鬼さんだけをやっつけたんだ」
「そっかー。よかった」
「悪い鬼さんは額に『ワル』って書いてあるから分かるんだよ」
子供の話に合わせて物語をアレンジする事も必要だ。僕は即座に高田純次並みのテキトーさで訂正した。そして全米が泣いた(泣きません)感動のフィナーレ。
「桃太郎達は宝物をいっぱい持って、おじいさんおばあさんの家に帰りましたとさ」
Rもタクも最後まで聞き入っており、僕、ナイス語り部。
「宝物っていうのは大事な物のことだよ。君達の宝物は何かな?」
物語の後、このようなことをふたりに聞くと
「Rちゃんはねえ、お絵描きとアンパンマンピアノとブロックと鉄琴とパンダちゃんとカチューシャと…」
Rの宝物は果てしなかった一方、タクは
「えーっとねえ、えーっとねえ…」
もう眠いようでウトウトしていた。何故かミニカーを握ったまま布団に入っていたので
「たっくんの宝物は、とりあえずはそのミニカーかな」
とミニカーを指差すと
「うん、みにかー!たからもの…」
満足気に呟きながら眠っていった。
「たからばこにいっぱいミニカー入ってるといいね!」
Rは本当に優しいことを言う。昔話を通じて子供がどんなことを重きに置いて考えているかよく分かった。こんなことならプリキュアクイズとかもっと早くにやめとけばよかったのである。
「Rちゃん、君はいい子だね」
「もう、ねるー」
「眠くなったか?じゃ、おやすみ」
おやすみ、僕の宝物達。
あなたのズンクリ(ズンドコクリック)でかじりんを励まそう!
ランキング崖っぷちなので助けて桃太郎侍。
↓
←ひとつ人の世の生き血を啜り
←ふたつふるさとあとにして
←みっつ三日月ハゲがあるはてなアンテナに追加
今日もアリガトウゴザイマシタ。