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■眠れぬ森の鬼女
2008年02月07日(木)
いつもより早く帰って来ると、ちょうど嫁が子供達を寝かせている時間であった。

「パパー!あのねあのね」

娘・R(4才)と息子・タク(2才)が布団から跳ね起きて今日1日の出来事を次から次へと話す。

「Rちゃんねえ、ようちえんで給食だったのよ」

「おーそうかそうか。おいしかったか」

「たっくん、今日ひこうきにのったの!」

「あはは、それはムリがあるぞー」

「パパ、Rちゃんのとなりで寝ていいよ」

ここに寝ろ、と布団をポンポン叩くRの高飛車な誘導により僕も添い寝する。

「早く寝なさいよ…」

嫁にしてみればせっかく寝かせるところだったのにタイミング悪く帰って来やがって…と苦々しく思っているだろう。しかし僕にしてみれば平日子供達と戯れるのは朝起きてから会社へ行くまでの僅かな時間しかない。

たまに早く帰って来た時ぐらいは目をつぶって欲しい。目はつぶってもいいが股は開いて欲しい、と僕はもう少し子供達と布団の中でじゃれ合うことにした。

「あのね、みっちゃん(Rの友達)が言ってたんだけどね…」

「なんだい」

Rが話すがままに耳を傾ける。

「みっちゃんのパパっていじわるなんだって」

「え、どんな意地悪するの?」

「えーと…わかんない」

Rに細かい説明は無理だったようだが、何か「パパ嫌い!」みたいなことがあったのだろう。僕もそう思われてたら嫌だなあ…と

「あの、Rちゃんのパパはどうかな…?」

ドキドキして聞いてみたら

「だいすき」

ぎゅうと思いっきり抱き付かれてしまった。ま、まったくもう、う、うまいんだから…。こ、このまま看取られて大往生してもよろしくてよ。

「じゃ、Rちゃんのママは?」

ついてに嫁はどうかと聞いてみると

「こわいの…おこると…こわいの…」

「うわはははははは!」

は…と笑ったところで嫁の反応がなかったので怖くなった。顔を覗いてみると目をつぶっており、タクはいつの間にか嫁に抱き着いて寝てしまっていた。しかし嫁は寝てはいまい。タクを起こさない為、そして嫁まで話に参加するとますます寝なくなってしまう為にそうしているに違いない。

「さ、Rちゃんも寝ようか…」

嫁の沈黙が怖くなり、いい加減Rも寝かすことにした。

翌朝。

「R、起きなさい」

「いやあん、ねむいの、さむいの」

「あははこいつめ」

ああ、布団にくるまってグズるRも可愛いなあ…とグダグダやっていたら

「起きなさい!幼稚園行けないでしょ!まったく、夜いつまでも喋ってるからそうなるの!」

嫁の雷が僕とRに落ちた。ダメ娘にダメ親父。なんかちびまる子と父ヒロシ状態。朝っぱらから怖い嫁は、昨晩の会話へのあてこすりも含まれているはず。ビクビクして身支度を始める僕とRに、

「ママ、おこってるよォ」

昨晩いつの間にか寝ていて早起きしていたタクが、ボク怒られてないよ大変だね君たちとばかりにウキウキして何度もそう言ってまとわり付く。

「き、君はいい子だねぇ…」

2人目の子というのは本当に調子がいいというかちゃっかり節というか…。

この失敗を受け、いくら子供と触れ合う時間がないとはいえ、寝る時間であるにも拘らず「遊ぼうぜ」という煩悩から解脱せねばなるまいと反省した。そしてRに対しては夜きちんと寝ることの大切さを説かなければ真の親とは言えまい。子供は夜寝てる時に背が伸びるんだぞ、と。

これを寝る子は解脱、といいます。

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