logo
FONTを元に戻す FONTサイズ固定解除

■田舎の常識都会の非常識。
2006年01月04日(水)
引き続き栃木帰郷中の話。

田舎によくある郊外型の大型のショッピングセンターに行った。
僕と一緒に行ったのは、母と娘・R(2才)と母の友人の孫である
萌えっ子姉妹(小5・小1)

ここで昼飯を食べることになったのだが、店舗も巨大だが飲食街も
巨大。こんなものが出来りゃそりゃ中心街は寂れる一方だわなあ…
と車社会の地方都市が抱える旧中心部の過疎化現象にちょっとだけ
思いを巡らせつつ、結局他人事なのですぐに忘れ、フードコートに
入って食べることにした。

フードコートとは巨大な屋台村というか、中央に自由に座れるテー
ブルがたくさんあり、周囲に色々な食べ物の店が連なっていて、
そこで好きな物を買って来てテーブルで食べるという形式である。

Rを席に着かせたりしている内に、早々と萌えっ子姉妹と母はもう
注文を済ませて戻って来た。みんな何やらタバコ箱ぐらいの大きさ
の白いプラスチックの板を持っていたので、

「それ何?」

萌えっ子姉妹に聞いて見たところ、

「えー知らないのー?料理が出来たらこれがピーって鳴るんだよ!」

思い切り馬鹿にされてしまった。自分が頼んだ料理が出来上がると、
その板からアラームが鳴るので、取りに行くシステムなのだという。
要するにそれはポケベルなのであった。ここまで広いフードコート
だと、「5番でお待ちのお客様!」とか言っても絶対聞こえない。

「なるほどうまいシステムだよなあ」

つくづく感心してしまった。郊外型の商業施設はどんどん進化して
便利になる一方、元々の中心であった駅前の旧市街地は相変わらず
何も変わらないまま「ホテルワンスモア」などという間抜けなラブホ
とかがあるままで陳腐化する一方である。旧市街地はこうして過疎化
していくのだなあと実感したのであった。

「ホントに知らないのー?大人なのにー!」

しかし萌えっ子達には更に呆れられる始末。うるさい。大人しか
知らないことを教え込んだろか。

「いや…東京にはこういうのないんだよ。初めて見たんだ」

東京にはポケベルで呼び出さなきゃらなんほど広い店はないんだ、
と説明すると「へー」と意外そうな顔をしていた。彼女らはまだ
東京を知らないと言うので

「そうだ、君達、暖かくなったら東京の僕のウチに来るかい?」

と、たずねてみると

「行くー!」

猫まっしぐらの勢いで答えていた。こうして地方都市自体も過疎化
していくんだなあとも実感したのであった。

さて、萌えっ子達に馬鹿にされるだけでは悔しいので、ひとつ
問い掛けをしてみた。

「ポケベルが鳴った後、みんなは料理を取りに行くけど、その
 後に鳴るベルはなんでしょう?」

「えー。わかんなーい」

「答えは…食ベル」

「…」(萌えっ子達の沈黙)

…また外してしまったようだ。

日記才人投票ボタン。投票のお礼に一言飛び出ます。初回だけ登録が必要です。↑


エンピツ投票。日記才人→仮復旧中→こちら
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=81711&pg=20060104
今日もアリガトウゴザイマシタ。

←前もくじ次→
All Rights Reserved.Copyright(C)
エキスパートモード 2000-2005
梶林(Kajilin) banner

My追加