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■娘はいずこ、娘は居ずや。
2005年11月29日(火)
休日のことだが、娘・R(2才)と公園に行った。

いつも行く公園ではなくたまにはシチュエイションを変えて
みよう、という倦怠期の夫婦性生活改善策のような思い付きで
家から少し離れたところにある広い公園に行ってみた。

「うなばー!うなばー!」

早速Rは舌っ足らずの言葉で砂場で遊びたいとアピールする。前世は
砂かけババアなのではないかと思いたくなるほどの砂場好きである。
僕もRの横で、山を作ったり水を汲んできたりしてRの喜び組としての
役割を果たしていた。

ところが砂場には小2ぐらいの3人の男の子が先客としており、お前
ら全員ジェットモグラか、と言いたくなるぐらいのもの勢いで砂を
掘りまくっては、

「地中にうんこ発見!白いうんこです!」

「こっちにもあった!うんこ大漁!」

などと叫びまくって僕を恐怖のどん底に叩き落とした。

「R、ちょっと、砂場やめようか…」

どうりで砂ダンゴが作りやすいと思った、と僕は手を洗いたい衝動を
押さえられず、Rを砂場から引き離したところ、

「よーい、どん。きゃー」

トトト…と1人で走って行ってしまった。初めての公園を探索したい
のだろうと思い、僕は水道を探した。

水道を探すことしばし、ハッと思い出して「Rはどこだ」と公園内を
一瞥したがRの姿がない。しまった。見失った。いつもの公園とは
違い、ここは広い上に起伏もありひと目で公園全体を見渡せない。

「Rー!Rー!」

もう焦りまくって探した。公園の中にいてくれればいいが…外に出て
しまったらどうしよう!公園の外は車道と川だ!危険極まりない!
そう思った瞬間、僕は公園の外に出て外周の道路を走りまくって
探した。どこかにヨチヨチ歩いているRの姿があるのでは…それとも
もう既に…道路や川で倒れているRの姿が浮かんでゾッとした。

携帯なくしたとかそんなレベルじゃない大ピンチだ。おまけにここは
首吊り自殺が多いとか戦時中死体置き場だったとかで幽霊が出ること
でも有名だ。まさか千と千尋の神隠しでは…とか、どんどん悪い方へ
考えが行ってしまう。その時だった。

「あっ!R!」

外周の半分ぐらいを回った時であろうか、道路を探しつつ公園の中も
見ていたら、僕らが通ってきた公園入口からずっと奥にある、サッカー
などができるグラウンドのところにRがいた。

「Rー!ごめんね!」

ちょうどママさんサッカーの練習をしていたご婦人が、

「どこの子かしら」

とRの相手をしてくれていたので

「どうもすみません」

ご婦人にもお詫びをしてようやくRの手を繋ぐことが出来た。無事で
よかった。公園内にいてくれてよかった。Rを引き止めて見ていて
くれたのがご婦人で本当によかった。これが幼女大好きロリータ趣味
の三十路男だったら、と思うと脂汗が出る…ってそれは僕のことか。

また反省材料が出来てしまった。思い返せば、Rを見失って見つける
までほんの10分ぐらいかもしれない。しかし子供から目を離すな!と
改めて肝に銘じた。

とにかく今は再びRの手を引いて歩ける嬉しさよ。この様なだだっ広い
公園では大人しく遊ぶことにし、再び砂場に戻り

公園のうんこ混じりの白砂に
われ泣きぬれて
娘とたはむる

と、Rと一緒に一握の砂をさらさらと落としたのだった。


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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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