仕事から帰ってくると娘・R(2才)、嫁、息子タク(生後3週間)が
並んで川の字に寝ていた。
「はああ、今日は大変だった…午前中はタクが泣きっ放しでRは
(中略)、体を酷使したわ」
眼を覚ました嫁が溜息混じりに言う。
「それじゃあ僕が体をほぐしてあげよう。さあパンツを脱げ」
「ダメです。出産後1ヵ月はやっちゃいけないんだから…」
「僕達には産道の他にひとつ残された道がある。道というか穴。
すなわち水戸は水戸でも水戸アナル」
「ダメって言ってんでしょ!体力を使うことは極力避けなきゃ。
整体師には自転車にも乗るなって言われてるんだから」
「お前は寝てるだけだろうが!」
日頃のマグロぶりをチクリと刺したつもりで皮肉ったが、言葉で
刺しても陰茎で刺すことが本来の目的であり本末転倒である。
「とにかく自転車にも乗れない体なので、夫にも乗れません」
「だから乗るのはいつも僕だろうが!」
「あらそうでしたホホホ。とにかくまだ産後3週間だからダメ」
嫁は全く堪えていなかった。
「分かったよ。その代わり解禁した暁には堰を切ったダムの如く、
檻から放たれた和田アキ子の如く襲ってやる…」
無理は承知でゴリ押ししてみたものの、やはり想いは遂げられず。
示威運動を必死で行なったが所詮独りでの活動なので、結局は今宵も
自慰運動で終わりそうな夜であった。
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