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■遠山の嫁さん。
2005年04月18日(月)
「どおおおお!」

家の中で娘・R(1才)が暴れていたので、近所の公園に
連れて行った。嫁は朝から不機嫌で付いて来ず…。

さては女の子の日かウヒョヒョと下衆な勘繰りをしてみたが、
よく考えたら嫁は妊娠4ヶ月なのでそれはありえなかった。

ま、それよりも僕らは楽しく遊ぼう!とRを公園に解き放つと、
Rはあっという間に遠くに走って行ってしまった。

公園の桜の木には未だ花が残っていた。折りしも一陣の強い風が
びょおっと吹き、夥しい花びらが舞った。視界一面が桜色に染まり…
何という幻想的な景色であることよ…。

目と心を奪われていたらいつの間にかRの姿を見失ってしまった。
Rもちょうど桜色の服を着ており、まるでRも桜の花のひとひらと化し
溶け込んでしまったような…。

「オトウチャン…実はアタチは桜の精で、花びらが散る頃に
 帰らなければならないの…今までアリガトウ…」

などという悲しい物語が一瞬にして頭の中を横切ったが

「どおおおお!」

Rはハトを猛追して戻って来た。やはりこの子は僕の子だ。
しかし安堵したのも束の間、見目麗しき婦人がやって来て

「あらーRちゃん」

と声をかけてきた。はて、どちら様で…。僕は婦人を凝視した
まま固まってしまった。

「そうだR、お前を知っている人だぞ」

Rに視線を移してみると、Rもガンタレたまま固まっていた。
やはりこの子は僕の子だ。血は水よりも濃し。

「奥さんにはお世話になってます」

良く見ると婦人の後ろには、Rと同じぐらいの背の女の子が
立っていたので、

「ああ公園のお友達ですか」

ようやく嫁の公園仲間だと気付いたのだった。こんな近所に
美人子持ち婦人がいたのかと暫く目が離せなかった。

今まで若い娘しか目に入らなかったが、ひょっとして2005年は
人妻の時代かもしれぬ。SEXPO'2005、愛☆恥丘博。お近づきに
なろうかしらん、と邪悪な謀略を企てていたところ、Rが

「あきゃきゃ!」

と僕の後ろを指差した。ん?と振り返っていると、そこには
他ならぬ嫁の姿が。ヒイイイイ!お前は後ろの百太郎か。

「や、やあ。君も来たの」

「うん。あ、はーい、こんにちは」

嫁と美人子持ち人妻が挨拶していた。そしてまた風が吹き
桜の花びらが乱舞する。よかった…。変なことをしていたら
公園の砂場は直ちにお白州となり、僕は嫁に市中引き回しの上
磔獄門にされるところであった。

もちろん決め台詞は

「この桜吹雪が目に入らぬかオウオウオウ」

である。

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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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