かつて父が生きていた頃、我が家には父が定めた厳しい掟があった。
「我が家の女性は父の前で放屁してはならない」
女性は母1人であったが、母は父が死ぬまで掟を守った。
父の前でやると怒られるので、母が父と一緒にテレビを見ていて
催してきた時などはよく僕の部屋に飛び込んできて「ぼうん」と
爆音を轟かせたもんである。
父自身は母の前でも平気でしていたので不公平だと思うのだが
自分が惚れて娶った女性にはいつまでも奥ゆかしさがあって欲しいと
考えていたのかもしれない。このへんは共感するものがあるので
その掟は僕が受け継いだ。
僕は我が家の女性に放屁を許さない。
嫁が放屁するのを見る度に、オバサンがゴムスカートの跡が付いた腹を
ボリボリ掻く姿を見てしまった時に感じるやり場のない怒りに似たものを
味わってしまう気がしたのだ。
その代わり、僕もしない。ここは父と違うところであり
現在この掟は守られている。
さて、僕の家族のもうひとりの女性。娘のRちゃん。
生後3週間の赤ちゃんに「するな」とは言えないのだが
それを知ってか知らずかRちゃんはよく放屁する。
「Rちゃん、お父さんだよ〜ん」
と話しかけた時に
「ぱすっ」
とお尻で返事されると悲しいものがある。そして
「びびびっ」
というウェットな濁音交じりの時は、「実」が出た時の音なので
おむつを取り替えなければならない。
禁止の掟どころかあまりにも多くのRちゃんの「音」を聞いたので
そんなことも聞き分けられるようになってしまった。
違いの分かる男。それが僕。ダバダー。
ネスカフェブレンド放屁ー。
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