嫁の機嫌が悪かった理由は、
「僕が夕飯を食べないから」
だったようだ。
このところ僕は夕飯を食っていない。
別に嫁の料理が口に合わないとかそんなんじゃなく
単に仕事のストレスなのだ。おまけに暑いし。
「いつもゴハンを捨てるのは悲しいんだもん…」
手付かずのゴハンを恨めしそうに眺める嫁。
まさに「恨メシや」だなウヒョヒョヒョ。
いや、悪かったって。
そんなやりとりをしているうちに、
嫁の顔が妙にオバサン臭くなっているのに気付いた。
ああそうか、髪を切ったのだな。
…似合ってない。
よいコメントが思いつかないので
このことについては触れないようにしようかと思ったが
スルーしたらスルーしたで
「ダンナは髪型変えても半年ぐらい気付いてくれない」
などとまた言われそうなので、うまい言い回しを考えたのだが
「おばさんみたいな頭になったなあ」
しまった。ストレートに言ってしまった。
嫁は顔色ひとつ変えずに
「うん。女は捨てたの。ワタシ、おかあさんになるから
女はもういいの」
機嫌はまだ治ってないようだ。
女を捨て、ゴハンも捨てて。
じゃあ僕はどこに女を求め、ゴハンを求めて
いけばいいのだろうか。
アリガトウゴザイマシタ。
今日もアリガトウゴザイマシタ。