人生事件
−日々是ストレス:とりとめのない話 【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】
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| 2003年04月10日(木) |
つぶれるまで飲ませる、タチの悪い男のような |
あの手この手の、甘いことばを使って飲ませる。
アルコール度は高いけれども飲みやすいカクテルってたくさんある。私は、カシスオレンジが大好きで、あれをグラスで2杯飲むと、もうぐでんぐでん。だけど、カシスオレンジは甘いので、1杯目はカシスグレープフルーツで、2杯目にカシスオレンジを頼むようにしている。気分変えたいときには、カンパリオレンジ。私は甘党です。
酔うと人が変わる私。隣席者が喫煙者だったりすると、タバコのにおいを紛らわせるために、飲む量がハイピッチになりがちなので困る。見る間にたちまち呂律は怪しくなり、姿勢保持が少し困難になって後ろに寄りかかったり、ぐらぐら左右に揺れて人にぶつかって寄りかかってみたり。話も脈絡なく続け、えらい気分よくなってしまう。 それを知っている彼は、私を酔わせて挙動不審さを楽しみ、笑っているようだ。彼の「おいしいならもっと飲め」ということばは、タチの悪い誘い文句だ。 ただ酒ほどうまいものはないと、いつもより多めに、3杯目に突入してつぶれることもしばしばだ。
だから、片手に紫煙をくゆらすような殺人未遂者と彼と甘いことばには気をつけなければならないと、私は学んでいる。
けれど、春なので、そんな私が甘いことばで人を誘惑し、騙し、泣かせる仕事に従事している。秋も秋で、同じ仕事をしている。 乳幼児のポリオ予防接種は春と秋の年2回の開催。麻疹や風疹・三種混合なんかは年間通してやっているけれど、ポリオは年2回だけ。
ポリオは経口接種する予防接種なので、スポイトで取った液を口の中に放り込んでおしまい。 その液、子ども用の風邪薬シロップみたいで、飲んだ直後は変に甘く、口に残る何かは甘さのない変な味という代物。 それが1センチほど入ったスポイトを片手に、「おいしいよ〜」「甘いよ〜」「上手にごっくんできるかな〜?」と派手なガラガラや我が笑顔で近づき、気をゆるめついでにガードも許したところでポイと口の中に注入。おかげで子ども、大泣き。飲む前から泣いていたら、子を抱く母と共謀して力づくで口を開かせ、飲ませたら口を閉じさせ…。 悪いことをしているわけではないのだけれど、騙さなければいけないこの仕事。
乳幼児たちよ、私を恨むことなかれ。
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