私だって言おうと思っていたのに、先を越された。「奎佐、もう、別れよう」受話器を当てた耳元で言われて、少しだけ、心臓が縮んだ。「ハイハイ、いいですよー」と、私は、努めて軽い口調で流した。少しの沈黙があって、「やっぱり冗談でも嫌や」と彼が言った。「ばかね」と私は答えた。私たちの愛は未だ…