人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

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2002年03月20日(水) 晴れやかなる卒業式には着物で出席

「川中美幸にも勝てるよ」って言われました、実母に。

今日はこの2年間、3年次編入して通っていた大学の卒業式でした。大学の卒業式というと、女の子ははかまを着用する子が多いですね。
私も短大の卒業式では憧れだったはかまを着たのですが、このたびの大学卒業式は少し華々しく行こうと思い、成人式に購入してもらった振袖を着ました。なんせ、4年前の成人式で着たきり、誰も身内や知人が結婚しないので袖を通してなかったのでもったいないと思ったもので。
でも、仲良くしていた友人たちはみな、はかまでした。だから、着物姿の目立つことといったら、そりゃもう。まあ、三十路間近のこの1月に入籍、3月上旬に結婚式をあげておきながら桃色の振袖を着てきた同級生もいましたので、ふたりで周囲の注目を分かち合いましたが。

着物って、はかまよりも袖も裾も派手めなんですよね。柄が。
ちなみに私の着物は帯を境に上が渋めの赤、下が渋めの抹茶色というもの。小花が散り、毬が刺繍されている。帯は金色の刺繍がゴージャスな大きな花柄。この帯が、高かったけど、とってもきれい。着物に負けず、着物を引きたて、なお自分も目立つ、という優れた帯。
それだけでも十分人々を魅了してしまうというのに、今日のヘアスタイルがまた、すばらしかった。
着物なんて着なれていないので、どんな髪型にしましょうと言われても、かなり困ります。困惑する私に、着付けを頼んだ美容院のおねいさんは親切にヘアカタログを出してくれました。
カタログを受け取り、山田まりやとかがモデルのページや読者モデルページをめくってみたのですが、これまた困ってしまいました。芸能人になるような人はやはり、かわいらしいので結構奇抜な髪形でもそれなりに似合っています。でも、私のような素人娘に似合うのでしょうか?というものが多かったので、これらは却下でした。
美容師さんは、「今年の成人式は、ふたつのおだんごとか、顔の両側に髪の束を少したらすのが流行ってましたよ」と言ってくださりました。でも、私は「おだんご」と聞いてモーニング娘。の一員を思い出し、顔の両側に髪の束と聞いてIZAMを思い出し、即却下してしまいました。私には、似合いません。
そこで、おだんごはひとつで、前髪を作る髪形にしましょう、と大まかな注文だけして、あとは美容師さんにお任せすることにしました。
ついでに、メーキャップも頼みました。私、普段素ッピンかと思われるほどの薄化粧で、着物に似合うものはできそうにないので。なんせ、目の際に線を引くだなんてことも、やったことがありません。細かい作業は苦手なんですから。

そう言う訳で、着付け代、ヘア代、メーキャップ代合わせて、20,750円の出費で卒業式に臨みました。

24歳で学校卒業する私に大枚はたいてくれた母は、着物姿の私を見るなり言いました。1行目の言葉を。
ああ、そうか、勝てるんだ。
喜んだらいいのか悲しんだらいいのか分からなかったので、そのときは深く考えませんでした。しかし、しかし今思えば母は何を思っていたのでしょう。似合うともかわいいとも言わず、「勝てる」しか言ってくれなかった母。ただ一つ確実に言えることは、別に川中美幸でなくても、香西かおりでも伍代夏子でも、彼女にとっては演歌歌手なら誰でもよかったのだということです。

それから、派手さでは着物にも負けず、もう、髪型も派手。仕上げにラメまでふりかけられて、もう髪は光を浴びてキラキラキラキラ。はかまでも髪型は結構派手なんですが、私には着物というすばらしい武器があった為、さらなる注目を集めたようです。

いつもは化粧しない私の美しい化粧顔(私の顔じゃなくて、化粧法が)と、派手な衣装にみな驚き喜んでくれて、結構嬉しかったし楽しかったです。
杏も梅も桜も咲いてて、いい卒業式だったな、本当に。


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佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




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