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2008年12月18日(木) 善戦か乱戦か

クラブW杯でG大阪がマンチェスター・ユナイテッド(MU)から3得点をあげた。最終スコア5−3でMUの勝利だから、実力差は歴然としている。試合としては緊張感のない、親善試合のような大味な内容だった。見ている分には得点シーンが多くていいのかもしれないが、筆者の趣味ではない。

試合展開の詳細は省略する。前半序盤からMUがプレスをかけないので、G大阪がボールキープできた。その結果、ある程度自由に攻撃の組み立てが可能となり、シュートが打てた。とはいえ、28分、47分、コーナーキックで2点とったのはマンチェスターU。実際の試合はここまで。

後半、G大阪の山崎がゴールを決めてから、ノーガードの打ち合いになり、華々しい“ゴールショー”となった。交代で出てきたルーニーが、G大阪の高いDFラインの裏をついて2ゴール。終盤には遠藤のペナルティーキック成功もあり、盛りだくさんの内容となった。こういう試合を好試合というのかどうか、G大阪が善戦したといえるのか。筆者の価値観ではいずれも「ノー」である。敗戦覚悟の玉砕にすぎない。確率は低いかもしれないが、勝利を追及してこそサッカー。格下の戦い方はほかにある。

心配なのは決勝に進出したMU。次の相手は堅守のリガ・デ・キト。守備に関しては、G大阪とは質がまるで違う。しかも、選手の心構えが違う。負けてもともとなどとはさらさら考えない。南米サッカーの意地と生活をかけて、ガンガンくるだろう。

MUは、G大阪の試合で乱れたDFを建て直すことが第一。さらに、イージーに点がとれた攻撃陣がキトの厳しい守備でリズムが狂うと、大変なことになる。

決勝でMUがキトに負けることがあるとしたら、準決勝で、G大阪とこのような大味な試合をしたこと。おそらく、敗因の1つとして挙げられよう。スター軍団の攻撃陣が、緊張感のない準決勝で大量得点した反動が怖い。名将ファーガスンがチームをどう立て直すか。


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