| 2007年11月29日(木) |
代表監督をめぐる冒険 |
代表監督については、日本のライバル隣国韓国でも混迷が続いている。韓国ではなんと、ピム・ファーベーク監督の辞任から4ヶ月間空席が続いているのだ。
4ヶ月間の空席となればその報道ぶりも同様に混沌としていて、韓国国内では、世界的に知名度の高い監督候補の名前が上がっては消え、上がっては消えを繰りかえしている。
あるウェブ報道による「最終候補者」として、ジェラール・ウリエ(60)、マイケル・マッカーシー(48)、モルテン・オルセン(58)の3人が挙がっており、この3人から絞り込まれる可能性が高いという。
上記3人のうち筆者が知る候補者はマイケル・マッカーシーただ一人。日韓大会でアイルランドを率い、スペインにPK戦で負けた。当時、筆者は都内のアイリッシュパブの大型TVスクリーンでこの試合を観戦していた。パブの中では多くのアイリッシュたちがギネスを片手に ” We're THE GREEN BOYS ”を合唱していたっけ。
マッカーシーは、アイルランド代表(当時)の主力中の主力・ロイ・キーンを代表から外し規律重視のチームをつくりあげたことで、その手腕が高く評価された。
さて、筆者の情報収集力では、韓国代表監督がだれになるか確言することはもとより不可能。そんなことより、韓国の代表監督の選び方に注目したい。ピムの辞任後、空白期間4ヶ月というのはいただけないけれど、4ヶ月間かけて最も適性が高い監督を探している、という可能性もあるし、そうでないかもしれない。
日本がこの期に及んで4ヶ月かけて代表監督を探す余裕はないかもしれないが、1月間くらいの余裕はある。切りのいいところで年内、来年早々に新監督就任というスケジュールでもおかしくない。岡田で急ぐ理由がはっきり見えてこないから、岡田=協会のロボット説が流布されてしまう。
オシムの後継を名誉と感じる「オシム崇拝者」、オシムのコンセプトをうまく引き継いでくれる人材も少なくないはず。世界中に散らばっている“バルカンネット”を辿ることもおもしろい。旧ユーゴスラビアは欧州サッカーのもう一つの中心ではないか。そのような意味においても、日本サッカー協会の監督選びは貧弱だ。「代表監督をめぐる冒険」を始めから放棄しているようでは・・・
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