| 2007年07月17日(火) |
オーストラリアに負けるわけにはいかない |
●日本は1位通過
グループB最終戦は、日本がベトナムに4−1で圧勝、カタールがUAEに敗れて、日本が1位通過、ベトナムが2位通過をそれぞれ決めた。日本を苦しめたカタールは予選最下位で敗退。筆者の予想(日本1位、カタール2位)は外れた。ホームの利を生かしたベトナムの健闘を讃えておこう。
加えて、最後の意地を見せたUAEのファイティングスピリットも立派なものだ。Bグループから中東勢2国が消えるとは、筆者の予想を越える結果となった。UAEが無気力試合をするのではないか――と失礼なことを書いてしまった。反省しています。
●羽生のイエローカードは最悪
日本は初戦のカタール戦、いやな引分けで心配をさせたが、実力どおりグループリーグを終えた。過酷なコンディションの中、選手の頑張りは賞賛に値する。ただし、オシム采配には、昨日の当コラムで書いたとおり、疑問が残る。ベトナム戦では、終盤、中村俊に代わって起用された羽生が、イエローカードをもらった。4−1で負けているベトナムが引いている試合、なかば相手が試合を捨てた状況に近い場面で、不用意に相手にボールを渡してしまう羽生のセンスを筆者は理解できない。しかも、それを取り返そうとラフプレーで相手を止めて、イエローをもらった。羽生は、代表選手に相応しいセンスを持ちあわせていない。中村俊の交代で右サイドに入れるのならば、攻撃力・走力のある太田(磐田)のほうがいい。4−1のリードなら、新戦力を試す機会ではないか。
●引分(勝点1)の重さ
準々決勝で日本とあたるグループAについては、筆者は1位オーストラリア、2位タイと予想したのだが、結果は1位イラク、2位オーストラリアとなり外れた。筆者は、オーストラリアについて、第1試合、第2試合の限りで不調と見立てたのだが、グループリーグを突破してきた。オーストラリアは、1勝1敗1分け(オマーンと引分、イラクに負けタイに勝つ)の勝点4。タイも勝点4で同じだが、直接対決でオーストラリアがタイに勝ったのでどうしようもない。オーストラリアにしてみれば、初戦のオマーン戦に土壇場で追いついて勝点1を獲得したことがグループリーグ突破の決め手となったわけだ。勝点1の重さ・・・しぶといというか、幸運というか、サッカーというのは、本当に何が起こるかわからないものだ。
●エレガントさのないオージーサッカー
日本とオーストラリアの対決は楽しみだ。日本がオーストラリアに勝って、筆者の見立てが正しかったことを証明してほしい。オーストラリアのサッカーには戦略・戦術がない、しっかりとした構築力もない、スペクタクル性、美しさがない。新戦力の台頭もなければ、次世代を育てようという計画性もない、パワー依存のまま、漫然とW杯ドイツ大会の代表をそろえてきた――そんなオージー・サッカーに日本は負けるわけにはいかない。がんばれ、オシムジャパン!
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