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2004年09月28日(火) 楽天神戸は危なくないか

サッカーのJ1神戸が27日、成績不振を理由にイワン・ハシェック監督(41)の辞任を発表した。後任監督は未定で10月2日の東京V戦は松山博明サテライトチーム監督(37)が暫定的に指揮を執るという。
神戸の成績は、第1ステージ12位、第2ステージは9月26日の磐田戦に敗れて15位と、降格圏内。
神戸は言うまでもなく、ライブドアーと並んでプロ野球に参入を申請した楽天が今季から経営参加したクラブ。参入当初、日本で若い女性に人気のあるイルハン(トルコ代表)と契約して話題をさらったが、イルハンはケガを理由に退団し、チーム構想は前期数試合経過時点で崩れた。その後、後期には元カメルーン代表FWエムボマ(前東京ヴェルディ)、元チェコ代表MFホルヴィらを獲得して戦力強化を図ったが、ハシェック監督のイメージするチームづくりは進まなかったように思う。私は、ハシェック氏の神戸監督就任を最良の選択の1つと、当コラムに書いただけに、今回の辞任は残念でならない。
成績不振の責任を監督がとることは一般的だが、私には、楽天が神戸というサッカークラブを強くするための本質的方策を持っているようには見えていない。その根拠として、イルハンの獲得が、チーム力アップという有機的な波及力をもつものではなく、集客宣伝材料に終わっているように思えたことだ。当コラムで書いたことだが、かつて磐田は元ブラジル代表キャプテンのドゥンガ選手を入団させた。彼は一戦力の加入にとどまらなかった。彼のサッカーへの取り組みは、磐田の全選手の意識を改革したと言われる。名古屋のストイコビッチ選手にも、そのような傾向が認められると言われる。チームを強くするためには、手本となる選手が効果的なのだが、神戸はそういう外国人選手を獲得しようとしていない。それだけではない。ベテラン日本人選手で他のクラブから放出された名選手たち、たとえば、秋田(鹿島→名古屋)、中西(市原→横浜)、山口(名古屋→新潟)といった、現役選手でありながら、チームリーダーとなれる選手の獲得に真剣に動いているようにも見えない。その一方で、超ベテランの三浦(カズ)選手の存在を私は理解できない。私は三浦(カズ)が神戸というチームにどのような影響力を与えているか知らない。もちろん、彼が戦力としてチームの顔であるわけがない。神戸というクラブが、三浦(カズ)選手に何を期待しているかがわからない。もちろん、私は三浦(カズ)選手がだめだとか、早く放出せよとかと言っているわけではない。
神戸というクラブは、ハシェック氏という有能な指導者に、その能力を発揮させるだけの環境を整備していなかったのではないか。マネジメントできる(チームづくりを総合的に進められる)人材がいないのではないか、あるいは、そのようなポストをそもそもクラブとして用意していないのではないか。私の推論が間違っていることを望むが、もし当たっているとしたら、この先、いくら有能な監督が就任しても、神戸の成績は上がらない。
豊富な財源をチーム強化のために有効活用できなければ、楽天M社長の道楽、散在で終わってしまう。楽天が話題づくり先行のサプライズ戦略の失敗を反省せず、プロ野球でも同じ体質を引きずるようであれば、楽天のスポーツビジネスにおける赤字が本体の経営を圧迫するようになり、楽天はスポーツビジネスから撤退せざるを得なくなる。そうなれば、サッカー界、プロ野球界に大きな不幸をもたらすことになる。失敗の正しい総括をせず、監督だけに責任を負わせるような体質では困る。


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