妄言読書日記
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※ネタバレしています
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| 2009年04月02日(木) |
『ねずみの騎士デスペローの物語』(小) |
【作:ケイト・ディカミロ 訳:子安亜弥 ポプラ社】
人間のお姫様に恋しちゃってハツカネズミの世界を追放される小さいハツカネズミのデスペローの物語。 児童書ですな。 ネズミの絵は可愛いけど、人間がちょっと怖い。
児童書にしてはちょっと変わった読み心地がしたのは、許しの物語だったからだと思います。 デスペローはハツカネズミらしからぬ行動のため裁判にかけられた時、弁護してくれなかった父親ネズミを許します。 それが優しさや愛情のためからではなく、そうしなければ自分の心を救えないから。 またピー姫も、自分の心を救うためにドブネズミを許します。
ドブネズミのロスキューロは醜く狡猾で、召使のミグも太って愚鈍。 王様は姫を愛してはいるけれど賢明とは言えず、登場するほかのキャラクターもみな美しい人物とは到底言えず、美化とは程遠い物語でした。 闇の世界にも光の世界にも身の置き所をなくしたロスキューロが哀れながら、印象深い。
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