妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2009年03月10日(火) |
『孤独か、それに等しいもの』(小) |
【大崎善生 角川書店】
初めて読む人ですが、次はないという気がしました。 短編集ですが、どれもこれも大切な人が死ぬ、世間とのずれを感じている主人公の物語り。 わざと同じ話しを集めたのでなければ、何回も同じもん読ませるなと言いたい気分。 そして自力では這い上がってこない主人公。
「八月の傾斜」 高校生の時に付き合っていた彼氏を失った27歳会社員の女性が主人公。 9月に彼氏が死んだので、8月頃から精神的に傾いていってという話し。 最終的には今付き合ってる彼氏と結婚することに決めて決別するという私には何一つ理解できない話しです。 毎年9月に精神的にまいるのも、それを新しい彼氏でごまかすのも、結婚で過去と決別するのも、あることかもしれないが、小説でそんな場当たり的な解決を提示されても不満だ、という意味です。
「だらだらとこの坂道を下っていこう」 女性主人公よりはマシかな、というくらいの。 池澤夏樹を読むよ、私は。
「孤独か、それに等しいもの」 鏡を見るみたいに一緒に育ってきた双子の妹が死んでから、精神的にふさぎこんで、やっぱり出会った能天気な男に救われるという話し。 八月〜とほぼ同じじゃねぇか、と。
「シンパシー」 なんかわからないけど、ラストでなぜか女が自殺する話し。 ただ島を指差す平尾に怒りを覚える主人公の部分だけはこの1冊を通してよいかな、と思った。
「ソウルケージ」 子どもの頃に母親が男と心中した女性が主人公。 29歳になるまでがんばって働いて、ある時たがが外れて精神的にまいって、能天気な男に救われる話し。 精神的にやられた時の症状が全部同じなんだよ。どの主人公も。
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