妄言読書日記
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2009年02月23日(月) 『テンペスト 下 花風の巻』(小)

【池上永一 角川書店】

琉球王朝イケメンパラダイスの下巻です。
パラダイスというほど出てこないので誇大広告ですが。

ペリー来航と言うとどうも、いまだにペリーの肉声を思い出してしまいますけど、その辺から開国、琉球王朝滅亡までが下巻。
流刑にされた寧温は、側室の真鶴として王宮に帰ってきます。
その後、寧温も恩赦が出て、二重生活に拍車がかかるという展開ですが、寧温に戻った時点で後宮から出ることも可能だっただろうになぁと思いました。

どうも登場人物たちの行動に筋の通ったものを感じなくて、最終的になんだか虚しくなってきた。
どうして誰も寧音と真鶴が同一人物だって気づかないのかとかもどうでもよくなった。
結局真鶴が成しえたことがあったんだろうか。その場その場の活躍はあったけれど、後に残るものは少ない気がした。
終盤に、正体がばれた時に私は謝罪ではなく、自分のしてきたことをもっと誇って欲しかった。

真鶴と寧音が常にお互いの間で揺れていてどちらの自分に対しても後ろめたさや罪悪感を持ち続け、歯がゆかった。
どこかでさっさと割り切ってくれればよかったのに。

名だたる読書家・書評家が絶賛する理由がいまいちわからなかった。何かの政治的な力が?
ただ、琉球のことを何も知らない、ということだけは痛感した。
それだけでも大きな収穫ではあったかもしれない。



蒼子 |MAILHomePage

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