妄言読書日記
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2008年12月15日(月) 『ジョーカー・ゲーム』(小)

【柳広司 角川書店】

表紙の結城中佐が素敵な、今年のこのミス2位です。
第二次世界大戦頃の日本陸軍の極秘組織、スパイ養成学校通称D機関のスパイ短編集。
養成学校の卒業生のスパイや、それに関わることになる軍の人間たちが主人公になった、5つの短編が収録。

D機関の設立者である、伝説的なスパイ、魔王こと結城中佐が全編に関わってくる以外は、これといったリンクがなく、もっとお互いに作用しあっていれば連作短編としてよかっただろうになぁともったいない。
欠点の少ない小説で、充分に面白かったのだけれど、面白かっただけに、全体を見渡した時になんだか印象が小粒になる。
たとえば、一話目の「ジョーカー・ゲーム」の佐久間がその後どうなったのかとか気になってしまう。

でも、一話一話はスリリングで、ミステリ的な趣向もそれぞれに凝らしていて良作ではありました。
「ジョーカー・ゲーム」と「XX」が好き。
結城中佐が、非情なのかと思いきや、最終的にはそんな悪い人でもないかもしれない、というのがいいんだか悪いんだか・・・です。
D機関の長編が読んでみたいなぁ。



蒼子 |MAILHomePage

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