妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2008年05月26日(月) |
『アフタースクール』(映) |
【監督:内田けんじ 日本】
見終わったあとにさざなみのように「だまされた」「だまされた」という声が聞こえてきた珍しい映画。 だまされたといってもなんともさっぱりとした後味でとてもよい。 何がどう、というのは観てからあっと思うのがよいと思うので詳細は後に回しまして・・・。
よくよく思い返すと、大泉洋が演技してるのをちゃんと見るのはほぼ初めてだったかもしれない。 ドラマではちょいちょい見かけてたのだけど。 地元の人間としてはどうでしょうのイメージが強くて、物珍しさで全国区でいまは引っ張りだこなのだろうと、いささか高をくくっていた部分もあったのだけど、今回主演しているのを見て、ひょっとして演技うまいのか?と印象も新たに。 洋ちゃん侮っててごめんよ・・・。 ほかのメンバーのキャスティングもうまく、まず見た目の印象からだましが始まっていたと今となっては気づかされます。 それにしても堺さんは悪そうなときも善良そうなときも、なんともかわいい。 騙されても許してしまうな。あの魅惑の笑顔。
以下ネタバレなどなど。
妻の出産の当日に失踪した中学時代の同級生を探す、教師と探偵、というあらすじにいったいいくつの嘘があるのかと、観終わってからあきれる。 前半と後半でがらりと印象がかわる話しだけど、どんでん返しがある映画なんてのは履いて捨てるほどあるなか、これがさわやかな印象を残すのは、騙していた側が全て善意で行っていたことであり、騙されていた側がその後ろ暗さから悪いほう悪いほうへ解釈して、結局騙される形になっているという点にあると思う。 そして、一番周囲を振り回していたはずの木村(堺雅人)が最終的には、実は一番何も得ていなかったというちょっとかわいそうなまでの理不尽なオチ。 このいかにも怪しい木村という役が本当にハマリ役でした。 堺雅人って善人をやってても、どこか怪しいんだもの。でも笑顔がかわいいので、なんだか騙された気がしてしまう。 いつも何かたくらんでそうに見えて、でも結局何もたくらんでなかった木村にぴったり。 大泉洋もいかにも人に騙される役回りをこなしてそうに見えて、実は逆だったという意外性。 一番狡猾に見えた、佐々木蔵之介がしてやられるという皮肉。
見事に前半と後半でみんなの印象が裏返る。
木村の中学生時代をやってた男の子が、とても堺雅人の演技に似ててびっくり。
『運命じゃない人』も観てみたいなぁと思いました。
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